前回のコラム「米ドル/円、11月半ばまで堅調かどうか」では一巡環676日の時間経過に注目し、今年経過した一巡環変化日1月31日、7月26日、10月17日がそれぞれ5月31日実線と交わる遅行スパン108.486円水準の重要性を示唆していると述べました。

10月17日高値を上抜いてもV計算値からの下落では下げを示唆しかねぬと述べましたが、10月30日V値を達成できぬまま10月1日基準線まで下げ、11月5日現在日足転換線までの戻りとなっています。

前回コメントしたように11月変化日は6日、12日を重視しますが、今回はここまでの上昇の勢いについて簡単に整理しておきたいと思います。

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

まずひとつは、8月26日までの下落に対する8月26日からの上昇力はどうかという点にあります。8月1日から18日間の下落を、8月26日から11月5日現在まで52日間かけて戻せていません。

5月30日からの下落数63日、5月21日からの下落数71日に対し、8月26日から63日目11月20日、70日目11月29日が対等数値の変化日となります。

仮に今後上昇あっても5月30日高値、5月21日高値を時間内に取れなくては上昇の勢いよりも下落の勢いが強いということになります。

10月3日N値110.522円、9月18日V値110.467円は5月30日高値を上抜くものとなっていますから、11月12日(8月安値から29日、29日の三波動構成変化日)までに計算値に達する上昇を見せれば、この観点からは初めて上昇力が勝っているとの見方ができることになります。しかし、直近11月1日までの下落とここまでで時間を使ってしまっているため計算値に達する上昇も安易に期待することができません。

次いで陰陽数の比較によって相場の勢いを見てみましょう。非常に簡単な見方ですので皆さんもぜひやってみてください。

8月26日安値での小さな底値モミは、8月5日から9月4日までの23日間と見ることができますが、この間陰線が12本、陽線が11本とほぼ拮抗していることがわかるでしょう。厳密には陽線が1本少ないにもかかわらず、同水準をつけていることから上げの勢いが勝っていると見ることができます。

6月25日から10月3日まではどうでしょうか。

この間73本のローソク足では陰線41本、陽線32本であります。陽線が少ないにもかかわらずほぼ同水準ということは上げの勢いが勝っていることを示唆するものとなります。厳密には6月25日から76本目10月8日が同水準となりますが、10月8日までとみても陽線がはるかに少ないことに変わりはありません。

直近安値11月1日は6月5日安値と同水準であり、この間108本、陰線48、陽線60とこの水準では陽線がはるかに多い状態にあります。

従って11月1日からの上昇を、この観点から見て上昇力ありと期待するわけにはいきません。

11月5日現在の位置もまた重視すべき5月31日遅行スパン水準となりますが、ここでの陰陽数も同様です。

従って変化日11月6日からの下落には大いに警戒が必要となりますが、このような比較の仕方は必ずしも絶対的なものではありません。

仮に現在位置から陰線がはるかに多い状態で、今一度6月5日水準をつけるという場合、陰陽数が逆転する可能性は決してないわけではありません。しかし、ここまで上値が重すぎる展開が続いていることはやはり無視できぬことであります。

図表2は先週までの9週足、図表3は9ヶ月足となります。どのような推移で陰陽逆転あるかを整理してください。

【図表2】米ドル/円(9週足)
出所:筆者作成
【図表3】米ドル/円(9ヶ月足)
出所:筆者作成

 

※本文ならびにチャートの時間軸は取引日で作成しています。