先週金曜日発表の雇用統計を好感して米国株市場は大幅高。S&P500やナスダック総合指数などは最高値を更新、ダウ平均も3ヶ月ぶりの高値となった。3連休明けの東京も買い先行で始まるだろう。11月の3連休明けは高いというアノマリーがあるが、今年もこのアノマリー通りになりそうだ。

ただ、米株は高いがドル円があまり上昇していない。雇用統計と同じ先週金曜日に発表された10月のISM製造業景況指数は、米中通商協議で一部合意に至ったことなどもあり前月から改善するとの見方があった。確かに9月からは持ち直したものの、市場予想に届かず回復力が鈍い印象だ。

こうしたことから日本株も積極的に上値を追う動きは限られるだろう。

今週は決算発表も後半戦に入る。6日のソフトバンクG(9984)、7日のトヨタ自動車(7203)、8日のホンダ(7267)などが注目か。経済指標では日本で8日に9月景気動向指数、5日に米国の10月ISM非製造業景況指数、8日に中国10月貿易収支が発表される。

TOPIX採用銘柄を対象に集中発表日だった10月31日発表分までの4-9月期決算を集計すると、四半期実績の前年同期比は売上高0.68%、営業利益▲3.79%、経常利益▲6.05%、当期利益3.12%(Quick調べ)。四半期累計実績の対通期会社予想(業績進捗率)は売上高47.97%、営業利益50.28%、経常利益50.81%、当期利益52.59%。進捗率でみれば半分達成している。もともと会社予想が慎重だったからだ。よって通期の下振れ懸念は少ないと言える。

今週は決算発表を個別に吟味しながら良好な外部環境を受けて2万3000円の大台に乗せて、その水準を固められるかが焦点となる。

予想レンジは2万2800~2万3300円とする。