脱税と節税は全く異なる
投資未経験、まだ投資に興味がない…という方と雑談している時に、「今、お金について気になることは?」と聞いてみることがあります。
昨日、そんな場面で「某有名芸人の脱税」と言われました。たくさん稼いでいるのに納めるべき税金を納めていないというのは許せない、とのこと。ごもっとも。
税金は複雑で分かりにくいと感じられる方が多く、また知らないともったいないこともありますし、税金を払いすぎないよう「節税」のおすすめはします。節税は脱税とはもちろん全く異なります!
税金についてガラス張りと言われるサラリーマンでも、これまでも書いてきましたが住宅購入時に各種特例を受けるなど、確定申告をすることで税金を払いすぎないようにすることが可能です。「知識があること」はマネーの世界では大きな武器になります。
それは税金でも社会保険でも、自治体の補助でも、民間の保険でも、そして投資においても。生活にかかわるマネー全てにおいて知識はあるに越したことはありません。
だからといって複雑かつ専門的な、あらゆるお金の勉強を誰もがすべき、と言っているわけではありません。基本的な仕組みとどのようなルールがあり、どんな専門家に相談すればよいのか、ということを知っておくだけでも大きな違いになるのです。
資産形成にかかわる投資については踏み込んで学んでほしい
ただし個人的に思うのは、自身の金融資産の形成にかかわる投資についてだけはもう一歩踏み込んで学んでほしいということ。
金融機関の担当者に勧められた金融商品を購入したとします。自身の資産形成のために専門家の意見を聞くわけですから前述の通り、間違っているわけではありません。
その商品にどんなリスクがあるのか、どんな不利益の可能性があるのかについても当然のことながら(法律で厳しく指導されていますので)詳しく説明があるはずです。問題はその説明をきちんと理解し、納得しているか、という点です。
相場の動きによって、資産が大きく目減りしてしまった時に、理解していない人ほど、その商品を購入した自身の判断ではなく、勧めた担当者が悪いという逆恨みをしがちです。よく分からないまま買わされた…といった具合に。
現在、法令遵守が徹底された金融機関ではリスクの説明は必ず行われていますし、お客様に無理強いして商品を売りつけることはないはずです。オンラインの金融機関であれば、なおさら自身で説明を読んで理解した上で商品を選択しているはず。
専門家がすすめても「絶対確実」はない
投資の世界においてはプロ中のプロであっても100発100中はなく、市場に翻弄されることもままありますから、専門家が勧めたといっても「絶対確実」ということはないのです。それだけに投資を行う場合は、自身で基本的な市場、経済、リスク、投資の種類等についての知識を得ておくことは大変重要なのです。
お金に関する相談の中で、自身の資産がマイナスになる可能性もある一方で、同時に大きく増やすチャンスが最も大きいのが投資です。こればかりはやはり専門家に頼るだけではなく、自分自身でも理解を深めていくようにしていきたいものですね。