東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は125円高の2万2750円と4日続伸し年初来高値を更新しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数なども上昇しました。前日の米国市場が反発したことを受けて、日経平均は100円高の2万2725円と続伸して寄り付きました。一時伸び悩む場面も見られたものの堅調に上げ幅を広げた日経平均は、144円高の2万2769円で前場を終えました。後場に入るとやや上げ幅を広げた日経平均は13時前に155円高で高値をつけると、その後はもみ合いながらやや上げ幅を縮めて125円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆9309億円と活況の目安となる2兆円を下回りました。東証33業種は鉱業やパルプ・紙、ゴム製品などの22業種が上昇した一方で、繊維製品やその他金融業、小売業などの11業種が下落しました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちとなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が2.9%下落したほか、任天堂(7974)やファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)が下落しました。中でもソフトバンクグループは、米ウィーカンパニーへの支援による負担増加懸念に加えて、傘下の投資ファンドが米インテル(INTC)から特許権の買い集めが反トラスト法違反にあたると提訴されたことなどが嫌気されて売られました。一方でトヨタ自動車(7203)や東京エレクトロン(8035)、日本電産(6594)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、SUMCO(3436)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)は上昇しました。中でも日本電産は23日に2019年4~9月期決算が減収減益となったことや通期業績の下方修正を発表したものの、本日の決算説明会で電気自動車向けモーターの受注急増やそれに伴う生産設備拡大の意向を発表したことが好感されて0.8%上昇しました。そのほか材料が出たところでは、23日に米航空機大手ボーイング(BA)が2020年後半から2年間「787」機を減産すると発表したことを受け、同社に炭素繊維を供給している東レ(3402)が4.4%下落しました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日本市場は堅調な展開となりました。前日の米国市場では注目されていた複数の企業の決算内容が市場を下回ったものの株価が上昇したことを受けて、先行きへの過度な不安が和らいでいます。本日は引け後にディスコ(6146)やMonotaRO(3064)などの決算が発表されており明日のマーケットの反応が注目されます。なお、本日は欧州中央銀行理事会(ECB)の政策理事会が予定されており、21時半からはドラギ総裁の記者会見が実施されます。
(マネックス証券 プロダクト部)