前回のコラム「米ドル/円、均衡表との関係を注視」では、受動的に変化する均衡表に注目し、2線が交わる10月11日は9月18日高値から18日目、8月1日からの下落日数18日、9月18日までの上昇日数18日にもみ合う変化日でもあるため大事としました。

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

実際の変動は10月3日から11日108.625円までの上昇で基準線、転換線を上抜いてきましたが、その後動かぬ状態となっています。

8月11日高値は9月18日高値を上抜き、上げ三波動は明確化したものの、10月11日から現在まで終値ベースでは5月31日遅行スパンに頭を押さえられている形となっています。5月31日から97日目の今日10月15日が基本数値で同水準をつけている形となりますが、以降101日目10月21日、109日目10月31日などは引き続き注目ポイントとなります。

繰り返しますが、最重要視するのは10月25日、6月25日から89日目であり、これは長期変遷上の変化日と一日違いとなっています(2013年2月安値から2016年6月安値まで867日に対し、2016年6月安値から868日目)。

また、10月11日高値を上抜いていくようならば、8月安値から18日、12日、17日の時間関係にもなり、11日以降もたついていることは少し気になるところです。

10月11日高値は8月安値から18日、18日の時間関係でNT計算値を取ったにすぎません。
現在位置からの上昇ではN110.522円、NT110.463円が110円台半ばで重なるものとなっていますが、これらの編纂値は反動を伴いやすいものでもあります。

また下落時間に対する上昇時間という観点から見れば、8月1日から18日の下落を8月26日から37日をかけてまだ戻せていないのです。

仮に8月からの上げ三波動でN、Vの達成あれば、5月21日から70日の下落をより短い時間で戻せることになります(8月26日から18日、12日、18日が10月28日、18日、12日、29日が11月12日)。しかし、10月11日から深押しをしてしまうようならば新たな上げ三波動変化日、計算値でその都度もたつく可能性も高く、計算値達成は困難になることがあらかじめ想定されることとなります。

従って、10月25日を最重要視としつつも今週の変動は極めて大事であり、特に均衡表との関係がどうかは注目してください。

今日10月15日は10月3日安値から9日目であり、日足転換線は今週わずかながら上げ続けることが分かります。この転換線を割り込むようなら好転している遅行スパンも悪化してくることになり、今一度6月25日安値水準を試すことになりかねません。

また上昇のケースであっても、10月25日までに8月1日高値を上抜けるかどうかは非常に大事です。上抜くようならば10月25日の高値決まりとなっても再出発の目は残るとしてよいと考えています。

いずれにしても明日転換線はわずかながら上げ、基準線より上の位置につけてきます。実線、遅行スパンとも先行スパンを上抜き、遅行スパンも好転ですから三役好転を明日迎えるということであります。

ここでの反応は特に大事でありまして、上昇ならば値幅が出る可能性は高いとして良いでしょう。

週足では今週が4月高値週から26週目であり、長らく動かなかった週足基準線の受動的下落が始まることになります。

現在位置が週足基準線水準であることを考えれば、ここでの騰落は目先の方向に直結するものと見なければなりません。

9週足などは決して悪い形ではありませんが、上昇無ければ10月25日週以降悪化してくる可能性があります。各均衡表と併せてご確認ください。

 

※本文ならびにチャートの時間軸は取引日で作成しています。