【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26478.02  ▼95.70 (10/7)
NASDAQ: 7956.29  ▼26.18 (10/7)

1.概況

米国市場は中国の劉鶴副首相が米中協議について中国の産業政策や国有企業への補助金削減など構造改革は提案しないと述べたと伝わるなど米中貿易協議への不透明感から3日ぶりに反落しました。71ドル安でスタートしまもなくして150ドル安近くまで売られたダウ平均は持ち直すと午後に80ドル高余りまで買われる場面もありましたが、引けにかけて上げ幅を縮めるとマイナスに転じ結局95ドル安の26,478ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も26ポイント安の7,956ポイントとなっています。

2.経済指標等

8月の米消費者信用残高は前月比179億133万ドル増となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや生活必需品、資本財・サービスなどの10業種が下げ、エネルギーは1%近く下落しました。一方でコミュニケーション・サービスが上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではスリーエム(MMM)とエクソンモービル(XOM)、トラベラーズ(TRV)、コカ・コーラ(KO)、IBM(IBM)が1%を超える下落となりました。一方でユナイテッドヘルス・グループ(UHN)やベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)などが上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、配車サービスのウーバー・テクノロジーズ(UBER)が投資判断の引き上げを受けて2%以上上げました。画像処理半導体大手のエヌビディア(NVDA)も目標株価の引き上げを受けて1%以上上昇しています。ゼネラル・モーターズ(GM)はスト中の労組が会社提案に反発と伝わったことで小幅に下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%高い1.56%となりました。ドル円は円安に振れ107円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の21,500円や25日移動平均線(昨日時点で21,544円)を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)