【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27094.79  ▼52.29 (9/19)
NASDAQ: 8182.88  △5.49 (9/19)

1.概況

米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は米中貿易協議の進展期待から買いが先行し昼前に125ドル高まで買われましたが、協議の難航を示唆する報道などが相次ぐと午後に入って上げ幅を縮め引けにかけてマイナスに転じました。結局ダウ平均は52ドル安の27,094ドルで取引を終え3日ぶりに反落となっています。

また、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数も午後に入って上げ幅を縮めると小幅にマイナスとなる場面もありましたが、引けでは辛うじてプラスを維持し取引を終えました。S&P500株価指数が0.06ポイント高の3,006ポイントと3日続伸となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も5ポイント高の8,182ポイントと反発しています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比2000件増の20万8000件となりましたが市場予想ほど悪化しませんでした。9月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数も12.0となり前月から低下したものの市場予想を上回りました。8月の米中古住宅販売件数も年率換算で前月比1.3%増の549万戸となり市場予想を上回りました。一方で8月の米景気先行指標総合指数は前月比変わらずとなり市場予想を下回りました。4-6月期の米経常収支の赤字額は前月比5.9%減となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアや公益事業、不動産などの6業種が上げました。一方で資本財・サービスや金融などの4業種が下げました。生活必需品は変わらずとなっています。

4.個別銘柄動向

マイクロソフト(MSFT)が増配と自社株買いを発表したことで2%近く上げ、上場来高値を更新しダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。安全性試験で量産型セダンのモデル3が最高評価を獲得したことで電気自動車のテスラ(TSLA)も1%以上上げています。一方で鉄鋼大手のUSスチール(X)が7-9月期の1株損益の見通しが市場予想を下回ったことで急落し11%以上下げています。外食のダーデン・レストラン(DRI)も決算で売上高と既存店売上高が市場予想を下回ったことで5%余り下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い1.78%となりました。ドル円は108円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は円高が一服となっていることから上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円の動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)