【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27154.20  ▼68.77 (7/19)
NASDAQ: 8146.49  ▼60.75 (7/19)

1.概況

先週末の米国市場は複数の米連邦準備理事会(FRB)高官が7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の利下げを示唆したと伝わったことで大幅な利下げへの期待が後退し反落しました。23ドル高でスタートしまもなくして119ドル高まで上げ幅を広げたダウ平均はその後も堅調に推移しましたが、取引終盤に弱含むとマイナスに転じ結局68ドル安の27,154ドルと安値圏で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も60ポイント安の8,146ポイントとなっています。

2.経済指標等

7月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は98.4と前月から上昇したものの市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、不動産と公益事業、コミュニケーション・サービス、ヘルスケアが1%以上下落しました。一方でエネルギーと資本財・サービス、素材の3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ボーイング(BA)が4%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり、1銘柄でダウ平均を110ドル近く押し上げています。2度の墜落事故を起こした737MAXの運航停止に伴う航空会社への補償などで49億ドルの費用が発生する見通しだと発表し損失の規模が明らかとなったことで不透明感が後退したことで買いを集めました。また、セキュリティー対策サービスのクラウドストライク・ホールディングス(CRWD)が業績見通しが市場予想を大幅に上回ったことで急伸し15%近く上げています。

一方で百貨店のJCペニー(JCP)は債務再編など検討するためアドバイザーと契約を結んだと伝わったことで急落し17%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%高い2.05%となりました。ドル円は107円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)