東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は、66円安の2万1469円と続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数なども小幅に下落しました。米中貿易交渉の先行き不安による米株安を嫌気して、日経平均は60円安の2万1474円と続落して寄り付きました。直後に100円超下落すると10時過ぎには154円安まで下げ幅を広げましたが、その後持ち直し87円安の2万1448円で前場を終えました。後場寄りでは77円安とやや下げ幅を縮めてスタートした日経平均は、膠着状態のなか徐々に下げ幅を縮め66円安の2万1469円で取引を終えました。東証1部の売買代金は、1兆8421億円と、11営業日連続で節目の2兆円を割りました。

東証33業種は繊維製品や鉱業、機械などの15業種が上昇し、精密機器や証券商品先物、情報・通信業などの18業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は、高安まちまちでした。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が2.3%下落したほか、ファーストリテイリング(9983)や任天堂(7974)、村田製作所(6981)、武田薬品工業(4502)、東京エレクトロン(8035)が下落しました。一方で、ソニー(6758)やトヨタ自動車(7203)、キーエンス(6861)、アスクル(2678)は上昇しました。中でもネット通販のアスクルは、一部報道でヤフー(4689)との提携関係解消を申し入れたと伝わると、ヤフーが譲渡を求めていた「ロハコ事業」が維持されれば収益悪化が回避されるとの期待が高まり12%超上昇しました。

その他材料が出たところでは女性向けアパレルのバロックジャパン(3548)が、堅調な決算と自社株買いを公表したことで、年初来高値となる1,077円をつけストップ高で取引を終えました。その他、ドラッグストアを展開するマツモトキヨシHD(3088)が香港とベトナムでの出店準備開始を発表し、今後の業績拡大期待から3%超上昇しました。

VIEW POINT: 明日への視点

16日に米トランプ大統領が米中貿易交渉について長期化を示唆する発言をしたことや、対中関税についてもいつでも発動可能であると発言したことで、再び米中の貿易対立への警戒感が強まりつつあります。影響の大きい半導体関連株の値動きなどには特に注意したほうが良さそうです。

(マネックス証券 プロダクト部)