東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は116円安の2万1638円と反落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場で主要指数は上昇しましたが、ドル円が107円台まで円高に振れたことが嫌気され日経平均は70円安の2万1684円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後も下げ幅を広げるとほとんど盛り返すことなく前場を145円安で終えました。日経平均は後場に入るとさらに下げ幅を広げて一時は187円安まで下落しました。引けにかけてやや持ち直した日経平均ですが結局116円安と反落して取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆9222億円となりました。

東証33業種は水産・農林業、電気・ガス業、小売業、空運業、その他製品などディフェンシブセクターを中心とした8業種が上昇しました。一方で石油石炭製品や鉱業、精密機器、非鉄金属などの25業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。ソフトバンクグループ(9984)、東京エレクトロン(8035)、村田製作所(6981)、トヨタ自動車(7203)、ZOZO(3092)、三菱UFJ(8306)、キーエンス(6861)がいずれも下げました。一方でファーストリテイリング(9983)、任天堂(7974)、ソニー(6758)の売買代金上位3銘柄はいずれも上昇しました。中でもキャンペーンの後ろ倒しと夏物商品の販売好調により国内ユニクロの6月の既存店売上高が前年同月比27.3%増となったファーストリテイリングは3%近く上昇しています。

その他材料が出たところでは、6月の既存店売上高が前年同月比4.7%減と5ヶ月ぶりに減少したファッション小売のアダストリア(2685)が5%安となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

円高が嫌気され日経平均は反落しました。一時は108円台まで円安に戻っていたドル円ですが、107円台に逆戻りとなってしまいました。やはり連邦準備制度理事会(FRB)による金融緩和期待が高まっている中で、日銀は現状静観の構えを見せているとなるとドル安円高が進みやすい状況にあると言えそうで、円高は日本株の重荷となってきそうです。日経平均が2万2000円への戻りを試すには108円台・109円台といった円安進行が必要になる可能性がありそうです。なお、今夜の米国市場は独立記念日の前日のため短縮取引となっています。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)