トランプ大統領がツイッターで金正恩委員長に呼び掛け、実際に板門店で落ち合い、トランプは一人で軍事境界線を歩いて渡り、北朝鮮領土に足を踏み入れ、その後韓国領土内で1時間に及ぶ会談をしました。大した人です。スタンドプレーかも知れない。選挙対策かも知れない。しかし金正恩が呼び掛けに応じなければ世界的な赤っ恥をかいた訳だし、世界中が見ている中とは云え、一人で丸腰で軍事境界線を渡るには、それなりの度胸が必要でしょう。

毀誉褒貶のある人ですが、これは以前にも書いたことですが、トランプには目的と決意があると感じています。いや、ホント、メチャクチャで、酷いところの多い人なのですが、しかし信念があるのだと思います。トランプを大統領に選んだのは、トランプ自身ではなく、アメリカ国民です。或る信念のある、毀誉褒貶のある人間を、何故アメリカ国民は選んだのか?或いは少なくとも約半数の人が彼を選んだのか?

私の感想は、「全ての鍵はオバマ前大統領にあるのではないか?」です。オバマが、様々な秩序を変え過ぎてしまったので、アメリカ国民もその反動を期待し(少なくとも半数が)、トランプを大統領にし、そしてトランプは元々ある自らの信念を実行している。トランプにはいいところと悪いところがあります。オバマにもいいところと悪いところがあります。私が云ってるのは、そのそれぞれの是非ではなく、オバマ大統領がいなければ、トランプ大統領もいなかっただろう、と云うことです。

 いずれにしろ、コミュニケーションはいいことです。対話の断絶が、一番リスクがあります。何をするか全く分からないからです。うまく行くケースとそうでないケースがありますが、最近の主要国のリーダーは、我が国も含めて、色々とコミュニケーションを取ろうとしていると見えます。それはいいことです。しかし昔と違って緊張と緩和のサイクルが短いですね。願わくは、世界中の株式市場がすくすくと上がっていくことを期待したいと思います。