前回6月18日のコラム「米ドル/円、今後重視すべき変化日は7月2日近辺」では、6月5日からの戻りを見る限り7月変化日までの底値モミか下落を考慮せざるを得ないとし、6月14日安値を割らない限りはモミアイ継続であると述べました。

実際の変動は6月20日受動的に下げてきた日足転換線につられる形で6月5日安値を割り込み、6月21日に107.048円までの下落となっています。6月25日現在までの戻りは決して大きいものではありません。

先ず次の2点の確認から。

1点目は6月5日安値を割った現在位置について。図表1は6月11日掲載の日足となります。

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

107円台計算値としては、5月13日V107.365、5月21日N107.291、5月29日E(5月21日起点)107.623、12月25日安値を中心とするモミアイ下限107.584、さらには1月3日終値107.657円がありました。

6月5日安値はこれらに見合う値段であると同時に、割り込んでいないことで下げ止まりの可能性を評価できるものとなっていました、しかし6月21日までの下落でこれら計算値も割り込んできたことになります。

大きなP計算値106.718を割り込めば、いずれにせよ下げ三波動の計算値が大事となってきてしまいますが、今のところ何とかこれを割らずにいる状況になっています。
また直近6月5日V計算値は106.839となっていますから、大きなP計算値の妥当性はここでは出てきていることになります。しかし、如何せん106円台計算値は均衡表上重なるものがないのであります。

107円台計算値もまた均衡表上の妥当性は乏しかったものの月足先行スパン下限水準でのモミアイという意味では妥当性を持っていました。そこで、仮に6月21日安値が妥当性を保つためには、少なくとも109.654(108.351×2-107.048)以上の戻りがなければいけないということはあらかじめ整理が必要と言えるでしょう。

週足先行スパン、月足基準線、転換線を上抜かねば安値としての妥当性は乏しいということになります。

2点目は4時間足の在り方から。

前回コラムでは、5月22日高値を中心として115、115の時間経過、65の時間経過に対しモミアイ起点から65の時間経過後の均衡表割れの悪さを示唆しました。

ここで、6月17日は日足変遷上の変化日として重視した2016年11月9日安値から、一巡環の変化日であり、このようなポイントは中心とならざるを得ない側面があります。

従って、4時間足では三波動構成上65本の下落に対し。6月11日高値から65本目の6月26日が大事となります。しかし、6月17日高値を中心とする時間償却を経なければ相場の立ち直りは考えにくいものとなります。

【図表2】米ドル/円(4時間足)
出所:筆者作成
【図表3】米ドル/円(4時間足)
出所:筆者作成

 

さて7月の重要変化日は次のとおりとなります。

・7月2日 2016年12月高値から2018年3月安値まで331日の下落に対し、2018年3月安値から331日目
・7月9日 2016年12月高値から665日目、6月21日を中心として13日、13日の対等数値
・7月23日 2016年12月高値から676日目(一巡環)、4月高値から65日目は2018年10月高値から65日の下落日数に見合う

7月23日近辺で底打ちが証明されるかどうかを現時点での最重要問題ととらえています。そのためには6月21日安値を割らずに7月2日から反発力を出すことが大事です。

安値割れはその7月2日までの下落ととらえてよいものの、106円計算値を割り込むか否かでその後の判断は変わるものとなるでしょう。