東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は84円高の2万1116円と小幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400,マザーズ指数も上昇しましたが東証2部指数は小幅に下げています。昨日の米国市場で主要指数が小幅に上昇しましたが、本日は3ヶ月に1度のメジャーSQという特殊要因があったこともあり日経平均は17円高の2万1049円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後にマイナスに転じるとまもなく60円安をつけました。そこから持ち直しプラスに転じた日経平均は徐々に上げ幅を広げて前場を55円高で終えました。日経平均は後場に入ってもじりじりと上げ幅を広げて結局84円高と1日の高値近辺で取引を終えました。

東証1部の売買代金は2兆18億円と7営業日ぶりに2兆円の節目を上回りました。東証33業種は鉱業やパルプ・紙、石油石炭製品、小売業などの26業種が上昇しました。一方で水産・農林業や海運業、電気・ガス業などの7業種が下げています。なお、6月限のSQ値は2万1060円56銭となりました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップのファーストリテイリング(9983)が2%近く上げたほか、ソニー(6758)、ソフトバンクグループ(9984)、任天堂(7974)、トヨタ自動車(7203)、キーエンス(6861)、ZOZO(3092)、三井住友(8316)がいずれも上昇しました。中でもソニーは米ヘッジファンドのサード・ポイントが半導体部門のスピンオフを要求したと判明したことが刺激となり3%超上昇しました。一方で東京エレクトロン(8035)、三菱UFJ(8306)が下げています。

材料が出たところでは、美容機器メーカーのヤーマン(6630)が5%超の大幅高となりました。昨日発表した今期の業績予想が小幅ながら増収増益で最高益更新見込みとなったことで買い安心感が広がったようです。同じく昨日決算発表を行った印刷EC&物流会社のラクスル(4384)が8%超の大幅高となりました。2-4月期が前年同期比で大幅な増収増益となったことが好感されました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は堅調な展開となり3日ぶりに反発しました。日経平均は週間で232円高となり2週続伸となりました。来週は18日から19日にかけて連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。マーケットでは今回のFOMCで利下げまたは今後の利下げ実施が示唆されるのではないかと大きな注目を集めています。発表内容によっては株価動向が全く異なるものになる可能性があり、ぜひ特に注目いただければと思います。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)