前回のコラムでは目先5月29日、30日が大事とし、この変化日で反発無ければ下げが明確化する可能性が高いと述べました。5月30日わずかに反発したものの、6月3日に107.881円まで大きく下げる結果となっています。
107円台にはいくつか計算値はあるものの、下げ方は非常に悪いのです。先ず各均衡表から確認していきましょう。図表1は日足となります。
6月3日安値107.881円は5月13日V値、5月29日E値を割らずにすんでいるものの、下げ三波動の時間関係が合いません。
4月24日起点の下げ三波動としては5月21日まで20日、5月21日から20日目の6月13日が変化日となります。また、5月21日起点では7日の下落、2日の戻り、3日の下落でE値近くを出してしまっているから明らかに下げの勢いが強いのです。
均衡表上下支えの可能性があった遅行スパンに対する先行スパン下限も、5月29日の段階で割ってはいましたが、この下落によって回復は困難になっています。
12月25日を相場水準と置けば107.584円がモミアイ下限水準となります。この水準は1月3日終値と見合うだけに、これら計算値割れになっていないことは非常に重要ですが、時間関係から見て楽観視は禁物と言えるでしょう。
次に週足を見てみましょう。
週足もまた先週の下落で基準線割れ、遅行スパンの先行スパン下限割れが同時に起こっています。
下げ三波動の大きな時間としては6月14日、7月2日まで残っておりますし、2016年安値からの一巡環(676日)変化日までまだ時間があります。
月足も同様、先行スパン下限割れ、遅行スパンの完全な悪化が同時に起こる結果となっています。
日足、週足、月足の同時の好転、悪化は特に方向性が明確化しやすいのです。
月足の場合は6月終値でローソク足は確定します。6月3日を割り込まずに、6月重要変化日を経過してから上昇があれば、先行スパン下限で踏みとどまる形は作れる可能性を残しています。
続落ならば変化日までの売りは確定してよいものの、値段についてはあまり計算値を重視しすぎないことが大事でしょう。