東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は341円安の2万601円と大幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場で主要指数が小幅な上昇に止まるなか、日経平均は157円安の2万785円と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も下げ幅を広げましたが2万700円近辺で踏みとどまると前場を161円安で終えました。
後場に入ってしばらくは前場終値近辺で推移していた日経平均ですが、ドル円が108円台まで円高に振れたことも嫌気され14時過ぎから下げ幅を広げると一時は360円安まで下落しました。日経平均は結局341円安と安値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3336億円となりました。東証33業種は水産・農林業を除く32業種が下落しました。中でも鉱業が3.5%安、輸送用機器が3.2%安とそれぞれ大きく下落しました。なお、10時に発表された中国の製造業PMIは49.4と前月の50.1から悪化しました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下落しました。売買代金トップの任天堂(7974)が0.8%高となったほか、村田製作所(6981)も1.1%高となりました。一方でファーストリテイリング(9983)、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、武田薬品(4502)、ソニー(6758)、三菱UFJ(8306)、キーエンス(6861)、東京エレクトロン(8035)がいずれも下落しました。中でもトヨタ自動車は3%弱、武田薬品は3%強の大きな下げとなりました。
材料が出たところでは自社株買いの発表と償却を発表した小野薬品工業(4528)が3.1%高としっかりでした。一方で駐車場サービスのパーク24(4666)は第2四半期の決算が市場予想を下回ったことが嫌気され5.2%安となり年初来安値を更新しました。海外セグメントの赤字が続いていることも嫌気されたとみられます。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は2万1000円の節目を割り込んだところに円高進行も重なって大きく売られました。米中貿易戦争という悪材料の落とし所が見えない以上買いが入ってきづらい状況が続きそうで、2万円台前半への下落を警戒しておいたほうが良さそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)