東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は121円高の2万1188円と8日ぶりに反発し令和になってから初の上昇となりました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が上昇したことを受け、日経平均は45円高の2万1112円で寄り付きました。小幅高で寄り付いた日経平均ですが、すぐにマイナスに転じると一時は99円安まで下落しました。
その後下げ幅を縮めて再びプラスに転じた日経平均は昨日の終値近辺での値動きとなり前場を15円安と小安く終えました。日経平均は後場寄りからプラスに転じるとその後は堅調な展開となり結局121円高と1日の高値近辺で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5724億円となりました。東証33業種は繊維製品や不動産業、電気機器、精密機器などの26業種が上げました。一方で医薬品や鉄鋼、建設業などの7業種が下落しました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)は投資先のウーバー・テクノロジーズの上昇が好感されてか3%を超える上昇となりました。また、ソニー(6758)、任天堂(7974)、三菱UFJ(8306)、トヨタ自動車(7203)、三菱地所(8802)、ZOZO(3092)がいずれも上昇しました。ソニーが4%近く上昇したほか、自社株買いを発表した三菱地所は9%超の大幅高となっています。一方で武田薬品(4502)、ファーストリテイリング(9983)、日産自動車(7201)は下落しました。武田薬品は決算で今期の業績予想が市場予想を下回ったことなどから8%近く下落し、日産自動車も低調な決算や減配予想が嫌気されて6%超の大幅安となっています。
その他材料が出たところでは、コンタクトレンズメーカーのメニコン(7780)が9%近い大幅高となり上場来高値を更新しました。前期決算が増収増益で着地し今期予想も増収増益としたことが好感されました。一方で1-3月期が35億円の営業赤字となったうどん専門店チェーンの丸亀製麺などを展開するトリドールホールディングス(3397)は20%超の急落となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は8日ぶりに反発し令和初の上昇となりました。ただ、本日も一時は100円安近くまで下落するなど不安定な値動きで米中の貿易交渉の着地がある程度見えてこないと本格的な反発は難しいと思われます。なお、本日で日本企業の決算発表がほぼ一巡しました。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)