【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 25324.99 ▼617.38 (5/13)
NASDAQ: 7647.02 ▼269.92 (5/13)
1.概況
米国市場は中国が600億ドル分の米国製品について追加関税の引き上げを発表したことで米中貿易摩擦激化への懸念が高まり大幅反落となりました。ダウ平均は374ドル安と大きく下落して始まるとさらに下げ幅を広げ昼過ぎには719ドル安まで売られました。その後やや持ち直したダウ平均ですが上値は重く結局617ドル安の25,324ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も269ポイント安の7,647ポイントとなり3%を超す下落となっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ情報技術が4%近く下落したほか、一般消費財・サービスと金融、資本財・サービスも3%近く下げています。一方で公益事業が1%以上上げたほか、不動産もわずかに上昇しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はプロクター・アンド・ギャンブル(PG)を除く29銘柄が下げました。そのなかでも米中貿易摩擦激化への懸念が高まるなかアップル(AAPL)が6%近く下げたほか、ボーイング(BA)も5%近く下落しました。また、キャタピラー(CAT)も4%を超える下げとなったうえ、ダウ(DOW)とシスコシステムズ(CSCO)、ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)も4%近く下落しています。
ダウ平均構成銘柄以外でも米中貿易摩擦激化への懸念から農機・建機大手のディア(DE)が6%以上下げています。さらに10日にニューヨーク証券取引所に上場したライドシェアサービス最大手のウーバーテクノロジーズ(UBER)が急落し10%を超す下落となっています。同業のリフト(LYFT)も6%近く下げました。
5.為替・金利等
長期金利は0.06%低い2.40%となりました。ドル円はさらに円高が進み109円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて大きく下落してのスタートが予想されます。PERが12倍を割り込むなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)