東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は200円安の2万1402円と4日続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場で主要指数が高安まちまちで買い材料に乏しい中日経平均は109円安の2万1492円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に下げ幅を縮めると一時は42円安をつけましたがその後は下げ幅を広げる展開となり前引け間際には287円安まで下落しました。後場に入ってやや持ち直した日経平均ですが結局200円安と4日続落して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆8655億円となりました。

東証33業種は情報・通信業とその他金融業を除く31業種が下落しました。中でも水産・農林業、電気・ガス業、海運業は3%台の大きな下げとなりました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。ヤフー(4689)の連結子会社化を発表したソフトバンク(9434)は売買代金トップの商いを集めて7%近く上昇しました。ヤフーも売買代金8位に入って9%超の大幅高となっています。また、ソフトバンクグループ(9984)、ファーストリテイリング(9983)、三菱商事(8058)もそれぞれ上昇しました。三菱商事は本日の14時に発表した本決算が増収増益で着地したほか、自社株買いの発表を行ったことも好感されました。一方でトヨタ自動車(7203)が3%超下げたほか、任天堂(7974)、ZOZO(3092)、ソニー(6758)、村田製作所(6981)は下落しています。

その他材料が出たところでは、システム開発会社のNSD(9759)が6%超の大幅高で年初来高値を更新しました。前期決算が堅調に着地したほか、今期の業績予想も増収増益で最高益更新見込みとなったことが好感されました。一方で今期の業績予想を大幅な減益見込みと発表した回転寿司の元気寿司(9828)はストップ安となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

リスクオフが続き日経平均は4日続落となりました。米中貿易交渉の行方次第という相場状況に変わりはありませんが、現時点では買い材料に欠ける状況にあり米中の交渉も難航しそうであるため2万1000円の節目接近を警戒しておいた方が良さそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)