東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は59円安の2万2200円と小幅に反落しました。TOPIXやJPX日経400も下落しましたが、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数は上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が上昇しS&P500やナスダック総合指数が史上最高値を更新したことを受け、日経平均は97円高の2万2356円で寄り付きました。日経平均は寄り付きの水準が1日の高値になるとその後は徐々に上げ幅を縮める展開となりました。11時過ぎに小幅なマイナスに転じた日経平均は前場を5円安で終えました。

日経平均は後場に入ってしばらくすると急速に下げ幅を広げて一時は134円安まで下落しました。その後引けにかけて持ち直しましたがプラスに転じることはできず結局59円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3229億円となりました。

東証33業種はサービス業やその他製品、医薬品などの6業種が上昇しました。一方で電気・ガス業や証券商品先物、輸送用機器などの27業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が2%超上げたほか、ファーストリテイリング(9983)、ソフトバンクグループ(9984)、日本電産(6594)、キーエンス(6861)、ZOZO(3092)が上昇しました。昨日決算発表を行った日本電産は0.8%高としっかりでした。一方でソニー(6758)、三菱UFJ(8306)、トヨタ自動車(7203)、日産自動車(7201)は下落しました。着地した2019年3月期の業績を再度下方修正する見込みと報じられた日産自動車は4%安と大きく下落しました。日産自動車は報道どおり取引終了後に前期の営業利益を従来の4500億円予想から3180億円に大きく下方修正しました。

その他材料が出たところでは、第1四半期の営業利益が前年同期比3.8%減に終わった自転車部品や釣具大手のシマノ(7309)は8%超の大幅安となりました。一方でキヤノンマーケティングジャパン(8060)は第1四半期が大幅な営業増益となったことが好感されて8%高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

上昇して始まり年初来高値の更新も期待された日経平均ですが上値は重く結局反落しました。決算発表や10連休への警戒感が売りを誘ったのかもしれません。明日のお昼ごろに日銀の金融政策決定会合の結果発表が行われます。発表される「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で今後の物価上昇率についてどのような見通しが示されるか注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)