日経平均3万円への道 アップデート2019年4月
松本大のコメント

3万円到達予想時期とコメント

私が前回見通しのアップデートをした2月末からの2ヶ月間で、日経平均は約1,000円上昇し2万2,000円台に乗った。これにより、米中貿易摩擦などで値を下げ始める前のレベルにまで相場は戻った。

今の株式市場を考える上で、前回のアップデートの際に書いたように、米連銀とパウエル議長の姿勢変更が、引き続きもっとも重要な事項だと考える。即ち、リーマンショック後大きくなりすぎた資本市場、その市場価格の実体経済に与える影響の大きさから、株価が下がると実質的な利上げ効果があり、連銀は株価の調整に神経質にならなければなくなっている。その結果、連銀は利上げスタンスを停止した。このことが米株式市場に限らず、世界中のマーケットに対して、リスクオンの素地を提供している。

加えて、トランプ大統領の喉に刺さった骨であったロシア疑惑が、司法上は取り除かれた。トランプの支持率は、このロシア疑惑の司法上の終了以前から、既に50%を超えていたといわれる。アサンジの逮捕も、今後トランプに有利に働くかも知れない。いずれにしろトランプ陣営によるクリントンを中心とする民主党追及は勢いを強め、左派であるサンダースしか有力な候補がいない民主党に対して、トランプの共和党はその力を強めていくだろう。このことも米株式市場にはプラスである。

一方、日本はどうだろうか?日本の株式市場は、引き続き出遅れ感が否めない。景気・企業の収益力・政治安定、それぞれに不透明感もあるが、不透明感はいつだってある。アクティビストの活動の活発化なども背景に、日本株のヴァリュエーションが見直される可能性はあるだろう。

今後日本で起きるもっとも大きな潜在的なポジティブ・サプライズは消費税増税の延期だ。OECDからの注文などを聞いていると、さすがに基本路線は増税延期はなし、なのだと思うが、政局次第では、期限を付けた延期はあるかも知れない。それは日本株に対する上昇機運ともなろう。

そして何よりも大切なのは、日本の上場企業の収益力とコーポレートガバナンス、株主還元の姿勢などを見ると、その性能が格段に上がったことは明らかで、日本株は上下に変動を繰り返しつつも、米株のように中長期的に上昇していく市場に変わったと考える。

以上の考察から、日経平均は3万円に到達するとの予想は変更しない。そしてその時期は、消費税増税のタイミングの議論に左右されるが、前回(2か月前)同様、2019年度末、即ち2020年3月末に到達する可能性の見込みを維持したい。