年間赤字を解消し、長期対策で「投資」も視野に

平成から令和になり、連休も後半に入りましたね。
前回のコラム「連休中にできること【その1】お金を整理する」で、お金回りの整理の方法について順を追って説明しました。資産の現状把握、今後の収支予想等を行って、赤字体質であることを確認してしまった方は、その対策について考えていきましょう。赤字体質といってもいくつかの段階があります。

1.年間赤字=毎月収入以上に支出、預金を切り崩している
2.収支とんとん、貯蓄の余裕なし=月によって支出が収入を上回り、ボーナスを充てている
3.将来的な赤字予想=現状の収入があるうちは大丈夫だが、ライフイベント(住宅購入や子どもの教育費)により赤字になる
4.老後赤字=老後になってから貯蓄の底が尽きる可能性が高い

いずれも、見直し、改善といった対策は必要ですが、もちろん早急に対応しなければならないのは1です。そして2も大変リスクの大きい状態です。1と2を改善する方法さえ知れば、3と4は長期的に見て対処できるものです。

ところでダイエットと貯蓄はよく似ていることをご存知でしょうか。

ダイエット:消費カロリー>摂取カロリー
貯蓄:収入>支出

減らすことと増やすこと、目的は反対ですが、単純に考えれば上記のようなバランスを続けることに尽きます。

ダイエットであれば、消費カロリーを増やす=運動する、摂取カロリーを減らす=食事制限をする、両方同時に行う、のどれか。黒字体質に転換するのも同様で、収入を増やす、支出を減らす、それを同時に行う、のどれかです。

ただ、いずれも「効率をよくする方法」があります。ダイエットであれば、筋肉をつけて代謝を上げることでエネルギー消費量が上がりますね。

一方、「お金を増やす」場合、「投資」をすること、つまり黒字にした収支をより効率よく増やすのです。これは上記3と4の長期対策には大きくプラスに働きます。

お金を使う行動を記録し「見える化」をする

ダイエットも貯蓄もなかなか効果が出ないと嘆かれている方が多いですよね。いずれも、つらかったり、面倒だったりすると長続きしないというのが共通点。

シンプルなことを習慣化することが最も長続きすると思いますが、おススメは記録することによる「見える化」です。

ダイエットの消費カロリーについては、スマートウォッチなどを持っている方であれば日々どのくらいのカロリーを消費しているかはわかります(持っていない方も年齢、性別、体重などから平均消費カロリーを知ることができます)ので、あとは食事を記録する、いわゆる「レコードダイエット」です。

貯蓄については、収入は当然わかりますし、日々の買い物はレシートがあり、ネットショッピングでもクレジットカード決済の買い物でも全て明細が残りますから、もっと簡単ですよね。

どちらも、行動が記録されることにより、食べ過ぎ、無駄遣いがはっきりと見えることになり、時として両者はリンクしています。もしコンビニでついつい無駄におやつを買い込み、夜中にパクパクと食べてしまうという習慣があれば、ダイエットも貯蓄も上手くいきません。

自分自身を知ること、生活を見直すことが身体の体質も、お金の体質も変えていく第一歩になります。ぜひ連休中に見直してみましょう。