【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 26511.05 ▼48.49 (4/22)
NASDAQ: 8015.27 △17.21 (4/22)
1.概況
米国市場は主要企業の決算発表の本格化を控え様子見となるなか小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は48ドル安でスタートし取引開始直後に100ドル安まで売られた後下げ幅を縮め昼前に6ドル安まで持ち直す場面もありましたが、戻し切れず午後も軟調な展開を続けると結局48ドル安の26,511ドルで取引を終え反落となっています。
一方でS&P500株価指数が2ポイント高の2,907ポイントと続伸となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も17ポイント高の8,015ポイントと続伸となっています。
2.経済指標等
3月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比4.9%減の521万戸となり市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や素材、資本財・サービスなどの7業種が下げ、不動産は1%余り下落しました。一方でエネルギーやコミュニケーション・サービスなどの4業種が上げ、エネルギーは2%余り上昇しています。
4.個別銘柄動向
米政府がイラン産原油の輸入禁止の例外措置を5月に撤廃すると発表したことで原油価格が上昇したことからエクソンモービル(XOM)が2%以上上げたほか、シェブロン(CVX)も2%近く上げています。また、日用品大手のキンバリー・クラーク(KMB)が決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで5%を上回る上昇となっています。
一方でボーイング(BA)がサウスカロライナ州にある工場で航空機の安全性を軽視していると報じられたことで1%を超える下落となりました。電気自動車のテスラ(TSLA)も投資判断と目標株価の引き下げを受けて4%近く下げています。さらに米中古住宅販売件数が市場予想を下回ったことから住宅関連株が売られ、KBホーム(KBH)やトール・ブラザーズ(TOL)が3%近く下げたうえ、DRホートン(DHI)やレナー(LEN)も1%以上下落しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い2.59%となりました。ドル円は111円90銭台で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は明確な売り材料がないことからやや買い優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が4月17日に付けた年初来高値(22,277円)を更新するような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)