【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26157.16  △6.58 (4/10)
NASDAQ: 7964.24  △54.97 (4/10)

1.概況

米国市場はハイテク株への買いを支えに反発しました。ダウ平均は23ドル高でスタートするとまもなくして58ドル高まで買われましたが、買いが続かず下落に転じるとその後は前日終値近辺で上値を押さえられ小幅安での推移が続きました。しかし、取引終盤にやや買いが優勢になるとプラスに転じ結局6ドル高の26,157ドルで取引を終え3日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も54ポイント高の7,964ポイントと反発しています。

2.経済指標等

3月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.9%上昇し市場予想を上回りました。一方で変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は前年同月比2.0%上昇に止まり市場予想を下回っています。また、3月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、大半の参加者が年内の政策金利の据え置きを正当とみていることが分かりました。しかしその一方で景気動向によっては政策金利を緩やかに引き上げるのが適切とみている参加者がいることも明らかとなりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や情報技術、一般消費財・サービスなどの8業種が上げました。一方で公益事業と素材、資本財・サービスの3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ジーンズ大手のリーバイ・ストラウス(LEVI)が決算が黒字となったことで4%近く上げました。また、決算が市場予想を上回ったデルタ航空(DAL)も1%以上上げています。さらに目標株価の引き上げを受けて太陽光電池メーカーのファースト・ソーラー(FSLR)が急伸し8%を超える上昇となっています。一方で配車サービスのリフト(LYFT)が同業最大手のウーバー・テクノロジーズが11日にも上場申請すると伝わったことで売られ11%近く下げています。ボーイング(BA)も目標株価の引き下げを受けて1%余り下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%低い2.46%となりました。ドル円は110円90銭台での推移となっています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でダウ平均が小幅な上昇に止まったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円がやや円高となっていることもあって為替をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)