東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は49円安の2万1378円と小幅に反落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数も下落しましたが、新興市場のマザーズ指数は2.2%高と大きく上昇しました。

昨日の米国市場で主要指数が上昇しましたが、日経平均は本日配当落ちの影響が約170円あったことから74円安の2万1353円と反落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に39円安まで下げ幅を縮めましたが頭を押さえられるとその後は下げ幅を広げました。一時は185円安をつける場面もあった日経平均は前場を130円安で終えました。日経平均は後場に入るとさらに下げ幅を縮める展開となり結局49円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3799億円となりました。

東証33業種はサービス業や鉱業、電気機器などの8業種が上昇しました。一方でその他金融業や卸売業、銀行業などの25業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が1.7%安となったほか、トヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)、エーザイ(4523)、東京エレクトロン(8035)、武田薬品工業(4502)がいずれも下落しました。一方でソフトバンクグループ(9984)が小幅に上げたほか、ファーストリテイリング(9983)やキーエンス(6861)、ZOZO(3092)も堅調でした。

材料が出たところでは、MonotaRO(3064)が2.6%高と堅調でした。自社株買いを発表したことが好感されました。また、創薬ベンチャーのアンジェス(4563)が10%近い大幅高となりました。開発していた遺伝子治療用製品が条件および期限付きで製造販売承認を得たと発表したことが好感されました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は49円安と小幅反落ですが配当落ち分の約170円を考慮すると実質的には堅調な展開でした。25日に650円安と急落した日経平均ですが昨日は451円高、本日も実質的に上昇と下げ一辺倒とはなっていません。一方で上値追いという雰囲気からは遠く、マーケットには米中の貿易交渉や世界的な景気動向の進展を待ちたいとの思惑があるようです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)