【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25657.73  △140.90 (3/26)
NASDAQ: 7691.52  △53.98 (3/26)

1.概況

昨日の米国市場は先週の大幅安を受けた買い戻しが優勢となり主要指数は揃って上昇しました。132ドル高でスタートしたダウ平均は寄り付き後も上げ幅を広げると一時は280ドル高近くまで上昇しました。ただ世界景気の停滞への懸念が払拭されないなかでダウ平均は徐々に上げ幅を縮めると一時は27ドル高をつける場面がありました。引けにかけて再び上げ幅を広げたダウ平均は結局140ドル高の25,657ドルと続伸して取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も53ポイント高の7,691ポイント、S&P500も20ポイント高の2,818ポイントとそれぞれ反発しました。

2.経済指標等

2月の住宅着工件数は前月比8.7%減の年率換算116万2000戸と市場予想を下回りました。また、3月の消費者信頼感指数も前月から7.3ポイント低下した124.1と上昇するとの市場予想を下回りました。

3.業種別動向

S&P業種別株価指数は全11業種が上昇しました。中でもエネルギーと金融が1%を超える上昇となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が上昇しました。金利低下を受け売られていたゴールドマン・サックス(GS)とJPモルガン・チェース(JPM)がともに1%以上上げたほか、原油先物価格の上昇を受けエクソンモービル(XOM)やシェブロン(CVX)も堅調でした。一方でアップル(AAPL)は半導体大手のクアルコム(QCOM)が特許侵害を受けiPhoneの輸入停止を求めていた問題で、米国国際貿易委員会(ITC)の担当裁判官が一部のiPhoneの輸入停止を勧めていると報じられたことを受け前日に続いて1%超下げています。一方でアマゾンドットコム(AMZN)やエヌビディア(NVDA)、フェイスブック(FB)などの大手ハイテク株の一角は堅調でした。

5.為替・金利等

米長期金利は前日比0.02%高い2.42%となりました。ドル円は110円半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日経平均は170円余りの配当落ちの影響がありますが、米国市場の上昇を受け堅調なスタートが予想されます。こうしたなかで日経平均が1日を通して堅調に推移し配当落ち分を即日で埋められるかどうかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)