東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は99円高の2万1125円と小幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。

日経平均は先週末に430円安と大きく下げていましたが、米国市場で主要指数が小幅な下げにとどまったことを受け本日の日経平均は37円高の2万1062円と小幅に反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き後にやや上げ幅を広げましたがその後は急速に上げ幅を縮めてマイナスに転じると、一時は87円安まで下落しました。その後日経平均は急速に値を戻し再びプラスに転じると前場を44円高と小高く終えました。

中国市場が堅調に推移したことも追い風となってか日経平均は後場寄りから上げ幅を広げると一時は120円高をつける場面がありました。日経平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めたものの、結局99円高と反発して取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆8418億円と非常に少なくなりました。

東証33業種は電気・ガス業やパルプ・紙、不動産業、水産・農林業など25業種が上昇しました。一方で海運業や鉱業、精密機器などの8業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が2%超上昇したほか、ファーストリテイリング(9983)、ZOZO(3092)、三菱UFJ(8306)、トヨタ自動車(7203)、日立(6501)、武田薬品(4502)がいずれも上昇しました。中でも日立は子会社の日立化成(4217)の全株売却を検討していると報じられ、売却益への期待が高まり5.6%の大幅高となりました。日立化成もストップ高となっています。

一方で任天堂(7974)、村田製作所(6981)、ソニー(6758)、コマツ(6301)が下げました。中でも日経平均に採用されるのではとの期待がありながら採用されなかった村田製作所は3.4%安となっています。なお日経平均への新規採用が決まったオムロン(6645)はストップ高となっています。

その他材料が出たところでは、11-1月の決算が増収増益だった駐車場運営管理を手がける日本駐車場開発(2353)が12%近い大幅高となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

先週末に急落した日経平均ですが本日も一時は90円安近くまで売られたものの終わってみれば99円高と反発しました。本日の米国市場では1月の米小売売上高が発表されます。12月の小売売上高は前月比1.2%減と思わぬ冴えない内容でした。政府機関閉鎖の影響による統計の歪みではとの指摘もあるなかで、1月分がどのような内容となるか注目されます。なお本日の米国市場から夏時間が適用され、通常取引は日本時間22時半から翌午前5時までと標準時間よりも1時間早くなります。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)