東京市場まとめ

1.概況

本日の日本市場は昨日の米国市場が小幅安となるなか利益確定の売りに押され続落となりました。日経平均は67円安の21,659円で寄り付くと徐々に下げ幅を広げ10時30分に170円安の21,556円まで下落しました。三桁の下げを続けた日経平均は13時30分過ぎに175円安の21,550円まで売られ本日の安値を付けるとその後引けにかけて持ち直したものの結局129円安の21,596円で取引を終えています。こうしたなか薄商いで東証1部の売買代金は1兆9688億円と6日ぶりに2兆円を下回りました。また、新興市場はまちまちで東証マザーズ指数が小幅に4日続伸となった一方で、日経ジャスダック平均は小幅に続落となっています。

2.個別銘柄等

眼鏡専門店「JINS」を展開するジンズ(3046)が2月の既存店売上高が前年同月比6.9%増だったことが好感され9.0%高となり東証1部で上昇率2位となりました。また、サンリオ(8136)もハローキティをハリウッドで映画化し米ワーナー・ブラザース・エンターテイメントを通して世界に配給すると発表したことで7.3%高となり上昇率3位となっています。さらに北朝鮮でミサイル発射場を復旧させる動きがあるとの報道を受けて石川製作所(6208)が6.0%高となり上昇率8位となったほか、豊和工業(6203)も5.4%高となっています。一方で回転寿司のくらコーポレーション(2695)が第1四半期(2018年11月-2019年1月期)の営業利益が3割減と大幅な減益となったことが嫌気され9.3%安となり下落率トップとなっています。中国事業の成長鈍化を嫌気して昨日に7.5%安となった育児用品大手のピジョン(7956)は投資判断の引き下げもあって本日も売りが止まらず一時7%近く下げる場面もありました。引けは3.8%安となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は続落となりました。ただ、一昨日に半値戻しを達成した後ということもあって利益確定の売りが出やすいなかで節目の22,000円やその少し上にある200日移動平均線を前に上昇一服といったところでしょう。昨日には25日移動平均線が75日移動平均線を上抜けゴールデンクロスとなったこともあり近いうちに22,000円や200日移動平均線を試す展開もありそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)