新幹線に乗ったら、沿線に桃らしき花や菜の花が、ところどころ、しかしもう随分、咲いていました。啓蟄はまだ一週間ほど先ですが、Spring has come.もう春は来たようです。

春はいつも、最後の来かたが、あっという間です。気が付いたら現在完了形になっています。「秋は来ぬ」と云いますし、秋も同様です。しかし夏や冬は違います。ピークや底に行く時には、ピークに行く前に既に加速度は減衰しているので(第二微分はマイナス)、どこかで夏や冬の頂点が来るのを来る前に感じるのでしょう。しかし春や秋はあっという間に目の前を通過していきます。

時代の変化も、それはテクノロジーでも社会でも、本当に何かが変化していく過程では、私たちはそれに気付かないのだと思います。認識する時は、既にテクノロジーが社会を変えてしまった時、或いはテクノロジー以外の理由でも社会が変わってしまった時。社会の変化は速くて、そして不可逆的にどんどん先に行ってしまうので、だからこそ人は常にサイクルを守る季節や自然に安らぎを感じるのかも知れません。

そんなことを車窓の風景を見て思いました。いずれにしろ春は来ました。春にしっかり乗っていきたいと思います。