【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25425.76  △372.65 (2/12)
NASDAQ: 7414.62  △106.71 (2/12)

1.概況

米国市場は与野党が米連邦政府の新たな予算案で基本合意し政府機関の閉鎖が回避できるとの観測が強まったことや、米中の次官級の貿易協議がスタートするなか米中貿易協議が前進しているとの見方も広がり大きく上昇しました。ダウ平均は98ドル高と反発してスタートすると一日を通して大きく上げ幅を広げる展開となりました。午後に一時405ドル高まで買われる場面もあったダウ平均は結局372ドル高の25,425ドルと5日ぶりに反発して取引を終えています。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も106ポイント高の7,414ポイントと3日続伸となりました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産を除く10業種が上げました。そのなかでも素材が2%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はウォルト・ディズニー(DIS)とマクドナルド(MCD)を除く28銘柄が上昇しました。そのなかでもキャタピラー(CAT)やスリーエム(MMM)が3%近く上昇したほか、ダウ・デュポン(DWDP)とインテル(INTC)、ユナイテッド・ヘルス・グループ(UNH)、メルク(MRK)も2%を超える上昇となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、ゲームソフト大手のエレクトロニック・アーツ(EA)が新作ゲームの利用者が発売から1週間で2500万人を突破したと明らかにしたことで5%以上上げています。また、スポーツ用品のアンダーアーマー(UAA)も決算で1株利益が市場予想を上回ったことで7%近く上げています。さらに化粧品メーカーのコティ(COTY)が欧州の投資ファンドが買収を提案すると発表したことで急伸し12%以上上げました。一方で非アルコール性脂肪肝炎薬の治験が不調だったと発表した製薬大手のギリアド・サイエンシズ(GILD)が3%を上回る下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い2.69%となりました。ドル円は110円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が一目均衡表の雲の上限(20,910円)を上回って取引を終えられるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)