みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永です。今週も窓についての解説ですが、このところの日経平均株価は日中の値動きが小さくなってしまっているようです。
それではいつものようにチャートを見ながら確認したいと思います。
日経平均株価は1月21日に、昨年12月19日と20日のあいだにあけた窓を埋めましたが、そのあとじわじわと株価水準は切り上がっているものの値動きに乏しく、どちらかというと膠着感が強い相場動向と言えるかもしれません。
そのため、昨年12月17日と18日にあけた窓には届かない状態が続いています。ただ、そうしたなかでも繰り返しになりますが、じわじわと水準を切り上げているのが分かります。
こうした状況が続いた場合、過去の経験則から予測されることは、上下に大きく変動する可能性があるということです。
直近ではじわじわと水準を切り上げていることから投資家の心理は安心感に傾いていることが考えられる反面、水準の切り上げが止まってしまうと、売り時を待っていた投資家からまとまった売り注文が出て、株価が値幅を伴って急落する可能性があるため注意が必要なのです。
一方で緩やかな水準訂正が継続するようですと、まだ埋まっていない前述の12月17日と18日にあけた窓を埋める可能性が高まると思われます。
ただそこで1つ注意点があります。それは、下向きの75日移動平均線が株価に接近していることです。75日移動平均線の値を見ますと、2月5日現在で21,316円76銭となっていますが、12月17日と18日のあいだの窓の水準とほぼ同じ値になっているのが分かります。その一方、75日移動平均線は毎日低下していますので、75日移動平均線を上回ることができないと12月17日と18日のあいだにあいた窓を埋めることができないことになってしまいます。
仮に75日移動平均線を上回ることができずに押し返されてしまうようですと、5日移動平均線を下回ったあと、25日移動平均線辺りまで反落することが考えられますので注意が必要と言えます。
ただ反落した場合でも上向きの25日移動平均線上で下げ止まるようであれば、再び75日移動平均線を上回る可能性が残り、時間はかかりそうですが12月17日と18日のあいだの窓を埋めることが考えられます。とはいえ、25日移動平均線を下回ってしまうようですと、1月4日と5日のあいだにあけた窓を埋める可能性が出てきますので、押し目買いは控える必要があると思われます。
いずれにしましても、時間が経過すると75日移動平均線が株価に接近してきますので、そのタイミングでどちらに動くのかを見逃さないようにしたいところです。