【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 24579.96 △51.74 (1/29)
NASDAQ: 7028.29 ▼57.40 (1/29)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ファイザー(PFE)やスリーエム(MMM)の市場予想を上回る決算を受けてダウ平均は反発となりましたが、半導体関連などハイテク株への売りが続いたことでS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は続落となりました。小動きでスタートしたダウ平均は24ドル安と小幅に下落する場面もありましたが、146ドル高まで買われる場面もみられるなど一日を通して概ね堅調に推移すると結局51ドル高の24,579ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が3ポイント安の2,640ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も57ポイント安の7,028ポイントとなっています。
2.経済指標等
2018年11月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で主要20都市圏の住宅価格指数は前年同月比4.7%上昇したものの市場予想を下回りました。また、1月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は120.2と前月から低下し市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、資本財・サービスと素材が1%を超える上昇となりました。一方で4業種が下げ、通信サービスと情報技術が1%以上下落しています。
4.個別銘柄動向
決算で1株利益が市場予想を上回ったファイザーが3%以上上昇しダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったスリーエムも2%近く上昇しています。一方で決算で売上高が市場予想に届かなかったベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)が3%を超える下落となりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。ハーレーダビッドソン(HOG)も決算で売上高と1株利益が市場予想を下回ったことで5%余り下落しています。なお、取引終了後に決算を発表したアップル(AAPL)は1株利益が市場予想を上回ったことなどから時間外で大きく上昇しています。
5.為替・金利等
長期金利は比0.03%低い2.71%となりました。ドル円は109円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
米国市場が高安まちまちとなり材料になりにくいことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。FOMCの結果発表などを控え様子見となりやすいなかで日経平均に明確な方向感がみられるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)