東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は195円高の2万555円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。中でもマザーズ指数は2.7%の大幅高となっています。ダウ平均が2日間で90ドルを超える下げとなったことを受け日経平均は94円安の2万264円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に155円安まで下げ幅を広げましたが切り返すと急速に下げ幅を縮めてまもなくプラスに転じました。ドル円が円安に振れたことや中国政府が大規模な減税を実施する方針を示したことも追い風となってか日経平均はその後も上げ幅を広げる展開となり前場を184円高で終えました。日経平均は後場に入ると高値圏の狭い値幅でのもみ合いとなり結局195円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆4613億円となりました。東証33業種は精密機器、機械、電気機器、その他製品などの27業種が上昇しました。一方で電気・ガス業、陸運業、食料品、医薬品などディフェンシブセクターを中心とした6業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップの任天堂(7974)が4.6%高と大きく上昇したほか、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、日立(6501)、ソニー(6758)、オリンパス(7733)、三菱UFJ(8306)、村田製作所(6981)がいずれも上昇しました。任天堂は米国の投資情報誌であるバロンズが、アップル(AAPL)は任天堂を買収するべきだとの記事を掲載したことも刺激となったようです。物言う株主からの取締役を受け入れると発表し先週末に急騰したオリンパスは本日はストップ高となっています。一方で武田薬品(4502)やファーストリテイリング(9983)はそれぞれ下落しています。その他材料が出たところでは、YouTuberのコンテンツサポートなどを手がけるUUUM(3990)は先週末に発表した決算発表で9-11月の営業利益が前年同期比180%増と好調だったことに加え今期の業績予想を上方修正したことも好感され13%近い大幅高となっています。また、「カラオケまねきねこ」や女性向けフィットネスクラブ「カーブス」などを展開するコシダカホールディングス(2157)も堅調な決算が好感されて11%近い大幅高となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

下げて始まった日経平均ですが、すぐにプラスに転じて上げ幅を広げる力強い展開となりました。今週は米国企業の決算発表が本格化します。決算発表を受けた米国市場の反応が注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)