東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は263円安の2万163円と4日ぶりに反落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。

昨日の米国市場で主要指数は上昇しましたが、発表された12月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で複数の参加者が利上げに反対するなどFRBが金融引き締めに慎重な姿勢が見えたことから米長期金利は低下し円高ドル安が進みました。

日経平均は円高進行が嫌気された格好で156円安の2万270円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に80円安あまりまで下げ幅を縮めましたが、ドル円が107円台まで円高に振れたことも嫌気されてその後は下げ幅を広げる展開となり10時51分に325円安と1日の安値を付けました。前場を285円安で終えた日経平均は後場に入ると安値圏でのもみ合いとなり大きな値動きの出ないまま結局263円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆2968億円となりました。

東証33業種は陸運業、電気・ガス業、倉庫運輸関連などの7業種が上昇しました。一方で石油石炭製品や化学、精密機器、その他製品、小売業など26業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップに入った武田薬品(4502)は横ばいでしたが、ソフトバンクグループ(9984)、任天堂(7974)、ファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、キーエンス(6861)、ソフトバンク(9434)がいずれも下落しました。一方でトヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、東京エレクトロン(8035)が上昇しました。

その他材料が出たところでは、無印良品を展開する良品計画(7453)が10%超の大幅安となりました。9-11月の営業利益が前年同期比8.9%の減益となったことが嫌気されました。また、ドラッグストアのウエルシアホールディングス(3141)も9-11月が前年同期比10%近い営業減益となったことが嫌気され13%の大幅安となっています。さらにアミューズメント施設を運営するイオンファンタジー(4343)は9-11月期が減収となり営業赤字となったことが嫌気されて15%超の大幅安となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は4日ぶりに反落しました。昨日までの3日間で860円以上上昇しており利益確定売りが出やすい市況だったことに加えて円高進行が嫌気された格好です。引き続き米中貿易戦争の交渉状況を巡って一喜一憂となる可能性がありそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)