【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 23138.82 △260.37 (12/27)
NASDAQ: 6579.49 △25.14 (12/27)
1.概況
米国市場は荒い値動きとなるなか引けにかけて押し目買いが入り続伸となりました。前日に急反発となった反動で249ドル安と下落して始まったダウ平均は、トランプ米大統領が米企業に対し安全保障上の重大な脅威となる外国メーカーの通信機器の使用を禁じる大統領令を出す検討に入ったと伝わると下げ幅を広げ午後に入り611ドル安まで売られました。しかし、引けにかけて急速に持ち直すとプラスに転じ上げ幅を広げる展開となり結局ダウ平均は260ドル高の23,138ドルとほぼ高値引けで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も25ポイント高の6,579ポイントとなりました。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1000件減の21万6000件となり横ばいを見込んでいた市場予想に反して改善しました。一方で12月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は128.1と前月から低下し市場予想も下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも素材が2%近く上昇したほか、資本財・サービスと金融、ヘルスケア、生活必需品も1%以上上げました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中28銘柄が上げました。そのなかでもスリーエム(MMM)とIBM(IBM)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)、ダウ・デュポン(DWDP)が2%を超える上昇となりました。また、メルク(MRK)とシェブロン(CVX)も2%近く上げています。一方でアップル(AAPL)とユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)が下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)が目標株価の引き下げを受けて1%を上回る下落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.05%低い2.76%となりました。ドル円は111円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は大幅高となった後ということで様子見でのスタートが予想されます。本日は年内最終取引となる大納会ですが、利益確定の売りも出やすいなか続伸で取引を終えられるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)