【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 22878.45 △1,086.25 (12/26)
NASDAQ: 6554.36 △361.44 (12/26)
1.概況
米国市場はアマゾン・ドット・コム(AMZN)が年末商戦で世界の注文数が過去最高を記録したと発表したことに加えて、マスターカード(MA)が年末商戦期の小売売上高が過去6年で最も高い伸びだったと発表したこともあって急伸し、ダウ平均の上げ幅は2008年10月13日の936ドルを超え過去最大となりました。
65ドル高でスタートしたダウ平均は280ドル高余り買われた後上げ幅を縮めると80ドル安近くまで売られましたが、下げ渋ると持ち直し午後に大きく上げ幅を広げる展開となりました。ダウ平均は640ドル高近くまで上昇したところで一旦上値が伸び悩む場面もありましたが、引けにかけて一段高になると結局1,086ドル高の22,878ドルと5日ぶりに反発しほぼ高値引けで取引を終えています。
また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も361ポイント高の6,554ポイントとこちらも5日ぶりに反発し6%近い上昇となっています。
2.経済指標等
10月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で主要20都市圏の住宅価格指数は前年同月比5.0%上昇し市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも一般消費財・サービス とエネルギー、情報技術が6%を超える上昇となったほか、通信サービスも5%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが上げました。そのなかでもナイキ(NKE)とアップル(AAPL)が7%以上上げたほか、ビザ(V)とマイクロソフト(MSFT)も7%近く上げています。また、ボーイング(BA)とキャタピラー(CAT)、ホームデポ(HD)、ダウ・デュポン(DWDP)、シェブロン(CVX)も6%を超える上昇となりました。さらにインテル(INTC)も6%近く上げ、ウォルト・ディズニー(DIS)とシスコシステムズ(CSCO)、ウォルマート・ストアーズ(WMT)も5%を上回る上昇となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、年末商戦で世界の注文数が過去最高を記録したと発表したアマゾン・ドット・コムが9%以上上げています。年末商戦期の小売売上高が過去6年で最も高い伸びだったと発表したマスターカードも7%近く上げました。アマゾン・ドット・コムやマスターカードの好調な年末商戦の発表を受けて小売株が軒並み上昇し、百貨店のメーシーズ(M)が7%高となったうえ、コールズ(KSS)も10%高と急伸しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.07%高い2.81%となりました。ドル円は円安に振れ111円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場の急伸を受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が20,000円の大台を一気に回復できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)