東京市場まとめ

1.概況

本日の日本市場は自律反発期待の買いで6日ぶりに反発しました。日経平均は昨日に1,000円以上下げたことでの反動で146円高の19,302円で寄り付くと取引開始から45分後には374円高まで上げ幅を広げました。しかし、節目の19,500円を小幅に上回ったところで上値を押さえられたことで上げ幅を縮めると後場に入ってマイナスに転じました。日経平均は下げ幅を広げ19,000円を割り込んで14時10分過ぎに207円安の18,948円まで売られる場面もありましたが、持ち直すと19,000円台を回復し結局171円高の19,327円で取引を終えています。

こうしたなか新興市場は堅調で東証マザーズ指数が4日ぶりに反発したほか、日経ジャスダック平均も8日ぶりの反発となっています。

2.個別銘柄等

昨日に年初来安値を更新した銘柄のなかには反発するものも目立ちました。自動車大手ではトヨタ(7203)が1.1%高、ホンダ(7267)が0.9%高、日産(7201)が2.2%高となったほか、ハイテク株では日立(6501)が1.1%高、三菱電機(6503)が2.1%高、パナソニック(6752)が2.0%高、東京エレクトロン(8035)が3.0%高となりました。また、鉄鋼大手でも新日鉄住金(5401)が0.7%高となり、メガバンクでは三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)とみずほフィナンシャルグループ(8411)が小幅に上げています。一方でJFEホールディングス(5411)が小幅に下げ昨日に続いて年初来安値を付けたほか、本日が配当落ちだったキヤノン(7751)も1.3%安となり連日での年初来安値更新となりました。

材料が出たところでは、自転車専門店のあさひ(3333)が昨日の取引終了後に発表した第3四半期決算で営業利益が二桁の増益となったことで11.1%高と急伸しました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は反発しました。日経平均の25日移動平均線とのマイナスかい離が昨日時点で10%を超えるなどテクニカル的に極端に売られすぎとなっていたことや、バリュエーション面でも日経平均のPERが10倍台、PBRも1倍割れとなり割安感が強まっていたことからさすがに自律反発の動きとなりました。しかし、1,000円以上下げた翌日だけにさすがに物足りなさも感じます。今年の取引も明日と明後日の2日のみとなりましたが、残りの取引を上昇で終われるかどうかは休場を挟んだ米国市場が落ち着きを取り戻せるかどうか次第といえそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)