東京市場まとめ
1.概況
本日の日本市場は米国株安と円高を受けて4日続落となり、日経平均は昨日に続いて年初来安値を更新しました。日経平均は82円安で寄り付くと大きく下げ幅を広げる展開となり前引け間際には385円安の20,006円まで売られました。20,000円の大台割れを前に下げ渋ると後場に入って200円以上持ち直す場面もありましたが、再び下げ幅を広げると結局226円安の20,166円で取引を終えています。こうしたなか新興市場も大きく下落し、東証マザーズ指数が続落、日経ジャスダック平均が6日続落となりともに年初来安値を付けています。
2.個別銘柄等
2019年4月にも清涼飲料を27年ぶりに値上げすると報じられたことでコカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス(2579)が急伸し9.8%高となりました。他の清涼飲料各社も追随値上げに動くのではとの見方からサントリー食品インターナショナル(2587)が5.2%高となったほか、伊藤園(2593)も7.5%高と大きく上げています。アサヒグループホールディングス(2502)とキリンホールディングス(2503)も小幅に上げています。また、ハイテク株の一角には押し目買いから上昇するものもみられました。昨日に7%以上下げ年初来安値を更新していたTDK(6762)が4.1%高となりました。そのほかアドバンテスト(6857)や京セラ(6971)、太陽誘電(6976)、東京エレクトロン(8035)などもしっかりでした。一方でユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が6.3%安と大きく下げました。ユニー・ファミリーマートホールディングスによるドンキホーテホールディングス(7532)株のTOB(株式公開買い付け)が不調に終わったことで、ユニー・ファミリーマートホールディングスがドンキホーテホールディングスのグループ会社化を延期すると発表したことが嫌気されました。ドンキホーテホールディングスも1.9%安となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は4日続落となり本日も昨日までの嫌な流れを止めることができませんでした。日経平均は20,000円に迫る場面もあり今日も下げ止まる気配がみられませんでした。しかし、日経平均の25日移動平均線とのマイナスかい離が6%を超え、東証1部の騰落レシオも60%台とテクニカル的には短期的に売られすぎのシグナルが出ています。また、バリュエーション面でも日経平均のPERが11倍台となるなど割安感が強まっています。年内の取引も来週の4営業日を残すのみですが、休場明け以降の反発に期待したいところです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)