東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は417円安の2万1501円と大幅に3日続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場はブッシュ元大統領の追悼のため休場で材料難でしたが、昨日までの軟調な地合いを引き継ぎ日経平均は152円安の2万1766円と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も軟調に推移すると、中国の通信機器大手のファーウェイの副会長が米国の要請に基づきカナダで逮捕されたと報じられたことで米中対立が深まるとの懸念が強まり、さらに下げ幅を広げました。前場を404円安で終えた日経平均は後場に入るとさらに下げ幅を広げて一時は611円安まで下落しました。引けにかけてやや値を戻したものの日経平均は結局417円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆7165億円となりました。東証33業種は全業種が下落しました。中でも電気機器、医薬品、精密機器、機械、証券商品先物などが大きな下落率となりました。一方で電気・ガス業、陸運業、小売業、不動産業などのディフェンシブセクターは比較的小幅な下げにとどまりました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は総じて下落しました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が5%近く下げたほか、任天堂(7974)も4%安、武田薬品(4502)も3.2%安となりました。その他にもトヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、三菱UFJ(8306)、みずほ(8411)、村田製作所(6981)、東京エレクトロン(8035)がいずれも下落しました。材料が出たところでは、会計ソフトや家計簿アプリなどを手がけるマネーフォワード(3994)は海外募集で新株の発行を行うと発表したことが嫌気され13%超の大幅安となりました。一方でホテル運営会社の日本ビューホテル(6097)は第2四半期決算を発表し8-10月期の営業利益が前年同期から大幅に増加したことが好感され5%近く上昇しています。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は417円安と大幅に続落しました。日経平均は11月22日から12月3日まで7日続伸しましたが、本日の下落でその上昇分を全て吐き出した格好となりました。先日から当欄で記している通り足元は一段の調整に警戒すべき局面だと考えています。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)