みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓についての解説です。前回は埋まっていない窓があるにもかかわらず新たに窓が発生しており、その後の動向が注目されるところでした。
さて、それでは11月27日までの値動きを確認しておきたいと思います。
【図表1】 日経平均株価 (日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
前回は、「11月13日の安値を更新しても10月26日の安値を更新することなく下げ止まり、下向きの5日移動平均線上を回復するようですと、今度は同月12日と13日にあけた新たに発生した窓を埋める水準まで反発が続くことが視野に入るのではないかと思われます」としましたが、結果を見ますと…。
指摘した通り11月13日の取引時間中の安値を下回る場面がありましたが、指摘した通り10月26日の安値に接近したり、割り込んだりしなかったことから株価が反発に転じ、週末から週初にかけて5日や25日移動平均線上を回復して終えているのが分かります。
このように上向きに変化した5日移動平均線上を維持すると同時に下向きではあるものの25日移動平均線を上回って終えている状況から、反発が継続するための条件が整ってきていると考えられ、11月12日と13日のあいだに新たに発生した窓を埋めることが期待される状況になりつつあると言えそうです。
また、この窓を埋めたあとの値動きとしてですが、まだ埋まっていない窓を埋めに行くことも考えられます。週末にアルゼンチンで開催されるG20のなかで米中首脳会談が行われる予定となっていますが、ここで米中貿易摩擦に対する懸念が後退するようですと、下向きの75日移動平均線辺りまでの反発や、75日移動平均線上を維持してさらに上昇するような反発が継続する値動きについても、「埋めない窓はない」と考えると、反発が継続しているあいだは上にあるまだ埋まっていない窓を埋めるところまでの反発が期待できるのではないかと思われます。
一方米中首脳会談が失敗に終わるようですと、一気に25日や5日移動平均線を割り込むことが考えられると同時に3月26日と同28日とのあいだを埋めるための下落が発生するかもしれませんのでしっかりと方向を確認し、売買判断に役立てるようにしたいところです。