【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 24285.95  ▼178.74 (11/23)
NASDAQ: 6938.98  ▼33.27 (11/23)

1.概況

感謝祭の翌日で短縮取引だった先週末の米国市場は原油価格の大幅安が相場の重石となり下落しました。ダウ平均は取引開始直後に195ドル安まで売られた後昼前に55ドル安まで持ち直す場面もありましたが、引けにかけて再び下げ幅を広げると結局178ドル安の24,285ドルで取引を終え4日続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も33ポイント安の6,938ポイントと反落となりました。

2.経済指標等

11月の米製造業購買担当者景気指数速報値(PMI)は55.4となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、エネルギーが3%以上下落したほか、通信サービスと素材も1%を超える下げとなりました。一方で生活必需品と公益事業、ヘルスケアの3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では原油価格の大幅下落を受けてシェブロン(CVX)が3%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったほか、エクソンモービル(XOM)も3%近く下げました。また、アップル(AAPL)も新型iPhoneのXRを来週にも日本で値下げする方針だと伝わったことで2%を超える下落となったうえ、長期金利の低下を受けてゴールドマン・サックス(GS)も2%近く下げています。一方でユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)が2%を上回る上昇となり、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も1%以上上げています。ウォルマート・ストアーズ(WMT)も感謝祭明けで年末商戦への期待から1%近く上げました。

ダウ平均構成銘柄以外では原油価格の大幅下落を受けて空運株が買われました。アメリカン航空(AAL)が4%以上上げたうえ、デルタ航空(DAL)とユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス(UAL)も2%余り上昇しています。

5.為替・金利等

先週末の米債券市場が感謝祭の翌日で短縮取引となるなか長期金利は0.02%低い3.04%となりました。ドル円は112円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が引き続き節目の21,500円近辺で底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)