【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25115.76  △241.12 (10/31)
NASDAQ: 7305.90  △144.25 (10/31)

1.概況

米国市場はフェイスブック(FB)の決算を好感した買いで続伸となりました。ダウ平均は134ドル高でスタートすると大きく押すことなくじりじりと上げ幅を広げ取引終盤には461ドル高まで買われました。引けにかけて上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局241ドル高の25,115ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も144ポイント高の7,305ポイントとなっています。

2.経済指標等

10月の米ADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は前月比22万7000人増となり市場予想を上回りました。また、7-9月期の米雇用コスト指数も前期比0.8%上昇し市場予想を上回っています。一方で10月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は58.4と前月から低下し市場予想も下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、情報技術と通信サービスが2%を超える上昇となったほか、一般消費財・サービスと金融、素材も1%以上上げています。一方で不動産と公益事業、生活必需品が下げ、不動産と公益事業が1%を上回る下落となっています。

4.個別銘柄動向

決算で1株利益が市場予想を上回ったフェイスブックが4%近く上げました。フェイスブックへの買いが他の主力ハイテク株にも波及し、アマゾン・ドット・コム(AMZN)が4%以上、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)が4%近く、ネットフリックス(NFLX)が5%以上上げています。さらに決算で新規契約者数が大幅に増えたTモバイルUS(TMUS)が7%を超える上昇となっています。ゼネラル・モーターズ(GM)も決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで9%余り上げています。また、ダウ平均構成銘柄ではビザ(V)が4%近く上げたほか、キャタピラー(CAT)も3%以上上げました。マイクロソフト(MSFT)も3%近く上昇しています。一方でウォルマート・ストアーズ(WMT)が2%余り下げたうえ、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)とインテル(INTC)も2%近く下落しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%高い3.14%となりました。ドル円は112円90銭台で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は昨日に日経平均が460円以上も上げた反動で下落してのスタートが予想されます。こうしたなか朝方の売り一巡後に日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)