本日10月5日、連載555回目を迎え、5並びがなんとなく縁起が良い気がしてしまいます。
昨日10月4日は「証券投資の日」でしたが、何か投資に関係する行動はされましたか?
短期投資家にしてみれば、「証券投資の日」と言われても、日々投資の日になるわけで今更という感じでしょう。

FPという立場からも、個人的な経験からも、投資の重要性は実感し、推奨するものですが、昨日の新聞の「投資による資産形成」への旗振り具合は「投資をすれば良いことばかり!資産は増えるし、人生はバラ色」的な印象を受け、ちょっと不安を感じました。

実際に投資経験のある方なら、当然ご存知のことですが、市場を相手に投資をすれば「絶対」はありません。つまり負けることは必ずあります。

長期投資や、十分な分散投資をすることは安全性を高める投資の技術として紹介されますが、リスクを軽減はしてもゼロにするわけではありません。

長期といっても、例えばバブル崩壊から10年以上という長期間において、日本株は低迷を続けたのは事実です。どの程度の期間を、どのように切り取るかは投資家の年齢や投資期間によるわけで、20年みれば必ず上昇する、という確約はありません。市場は連鎖反応することが多いので、異なる動きをする商品に分散したつもりでも総崩れすることもあります。

人は誰でも損はしたくないというのは正直なところ。ですが、リスクを取らなければ低金利の時代にはお金はほとんど増えないというのも現実です。「絶対確実に儲かる」ということはなく、リスクに応じてリターンの期待値が高くなることを十分に理解することがまずは第一歩です。

投資をしない方の多くが「知識がない」「難しそう」とハードルを感じているようです。

ところで皆さんはスマホを使っていらっしゃいますか?

スマホはどんどん進化し、ハードだけではなく付随するソフト面もどんどん新しいものが開発され拡がっています。SNSが営業ツールとして絶大な力を持つようになり、フィンテックという新しい分野もスマホによって個人投資家に浸透しています。新しいものが出てくるスピードは速く、受け入れ、始めることを躊躇していれば、追いつく間もなく、おいて行かれてしまいますよね。

テクノロジーと同様に、投資の世界も新しい金融商品が生み出され、注目を集める分野は刻々と変化しています。運用は前述の通り、長期的スパンで行う方がリスクは軽減されるものですから、なるべく早くに始めればそれだけ時間を味方にできます。

始めることを躊躇していると、味方にできる時間を減らしてしまうという意味では、こちらもおいて行かれてしまうことに。

ありがたいことに、投資の基本が変わったわけではありません。最初の基礎的な勉強さえすれば、新しい投資にも対応していけるものです。

自分が知らないことを始めるのは勇気が必要と感じる方もいらっしゃいます。

でもその一歩を踏み出すことで、「良いことばかり、バラ色!」とはならなくとも、間違いなく世界は広がります。新しいことには楽しむ気持ちで挑戦していきませんか。