東京市場まとめ

概況

本日の日経平均は24円高の2万4270円と小幅に上昇しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数も上昇しましたが新興市場のマザーズ指数は2%の大幅安となりました。昨日の米国市場でダウ平均が上昇し、ドル円が114円近辺まで円安に振れたことを受け日経平均は130円高の2万4376円と続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を広げると10時前に202円高と1日の高値をつけました。その後高値警戒感から売りが出たのか急速に上げ幅を縮めた日経平均は小幅なマイナスに転じ、前場を1円未満のマイナスで終えました。

日経平均は後場寄りからプラスに転じるとその後14時頃までは上げ幅を広げましたが、その後上げ幅を縮めてマイナスに転じる場面もありました。大引けにかけて盛り返した日経平均は結局24円高と小幅高で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆653億円と3兆円を上回る大商いとなりました。東証33業種は石油石炭製品や鉱業、ゴム製品など23業種が上昇しました。一方で不動産業や情報・通信業、空運業など10業種が下落しました。

個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのトヨタ自動車(7203)が1.6%高となったほか、任天堂(7974)、小野薬品(4528)、ファナック(6954)、三菱UFJ(8306)が上昇しました。中でも本庶佑氏がノーベル生理学・医学賞を受賞したことを受け、本庶氏と共同研究をしがん免疫治療薬「オプジーボ」を販売している小野薬品は3%超上昇しました。一方でソフトバンクグループ(9984)が2%を超える下げとなったほか、ファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、東海カーボン(5301)が下げています。その他材料が出たところでは、ディズニーリゾートの4-9月の入場者数が前年同期比5%増の1551万人で上半期として過去最高だったと発表したオリエンタルランド(4661)は3.4%高と堅調でした。一方で第3四半期の決算が低調で今期の業績予想を下方修正した象印マホービン(7965)は11%近い大幅安となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

一時は200円超上げた日経平均ですが高値警戒感があり上げ幅を縮めて小幅高で取引を終えました。本日の大引け後には小売の一角が9月の既存店売上を発表しました。ファーストリテイリングの国内ユニクロ事業は前年同月比6%増、ユナイテッドアローズ(7606)は同7.2%増、アダストリア(2685)は同3.2%増、ABCマート(2670)は同8.7%増など好調な月次売上が目立っています。これらの銘柄の明日のマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)