初心者でもわかりやすい金融用語集

有価証券報告書

有価証券 有価証券有価証券は、所有者に対して一定の権利を与えるもので、例えば株式の場合は会社の権利の一部を、債券の場合は将来的に金銭を返済する権利を表します。... 報告書とは、 上場 上場上場とは、企業が自社の株式を証券取引所に公開し、一般の投資家がその株式を売買できるようにするプロセスのことです。これにより、企業は株式市場から機動的に資金調達を行うことが可能になり、投資家はその企業の... 企業などが事業年度ごとに作成し、金融庁に提出する法定開示書類です。金融商品取引法に基づき、投資家に対して企業の財務状況や事業内容を詳細に開示することを目的としています。

有価証券報告書の主な内容:
1. 企業の概況(事業内容、沿革、関係会社の状況など)
2. 事業の状況(経営方針、経営成績の分析、事業等の リスク リスクリスクとは、投資やビジネスなどの経済活動において、予期しない損失が生じる可能性のことです。リスクには様々な種類があり、市場リスク、信用リスク、運用リスク、流動性リスクなどが挙げられます。 市場リスク... など)
3. 設備の状況(主要な設備の状況、新設・除却計画など)
4. 提出会社の状況( 株式 株式株式とは、企業が資金を調達するために発行する証券の一種であり、これを購入することで投資家はその企業の所有権の一部を持つことになります。株式を保有することで、投資家は企業の利益の一部を配当として受け取る... 等の状況、役員の状況など)
5. 経理の状況( 財務諸表 財務諸表財務諸表とは、企業の財政状態、経営成績、キャッシュフローなどのファンダメンタルズを示す公式な文書のことです。これらの報告書は、投資家、債権者、その他の利害関係者が企業の経済的健全性を評価するために使用... 、連結財務諸表など)
6. その他(株式事務の概要、参考情報など)

特徴:
- 事業年度終了後3ヶ月以内に提出が義務付けられている
- EDINET EDINETEDINETとは、金融庁が運営する電子開示システムのことです。このシステムは、企業が法定開示書類をインターネットを通じて提出し、一般の投資家や関係者がそれらの情報を閲覧できるようにするためのものです。... を通じて電子的に提出され、一般にも公開される
- 虚偽記載や重要な事項の記載漏れがあった場合、法的責任が問われる

有価証券報告書は、投資家が企業分析を行う際の基本的かつ重要な情報源となります。また、 アナリスト アナリストアナリストとは、企業や市場、経済状況などを専門的に分析し、その情報を基に投資判断をサポートする専門家のことです。 アナリストにはさまざまな種類がありますが、金融業界においては特に以下の二つが一般的で... や研究者にとっても、企業の詳細な情報を得るための重要な資料です。

企業にとっては、有価証券報告書の作成・提出は法的義務であると同時に、投資家との重要なコミュニケーション手段でもあります。
関連する用語としては、四半期ごとの業績を報告する四半期報告書があります。