1.概況
本日の日経平均は10円安の2万2696円と小幅に下落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数も小幅に下落しましたが、新興市場のマザーズ指数は上昇しました。昨日の米国市場が休場で材料難のなか、ドル円がやや円安に振れたことを受け日経平均は32円高の2万2740円と小幅に上昇して寄り付きました。日経平均は寄り付き後にすぐにマイナスに転じると一時は95円安まで下落しましたが、その後は徐々に持ち直して再びプラスに転じた後に再度マイナスに転じるなど方向感に欠ける値動きとなりました。前場を10円安で終えた日経平均は後場に入るとほぼ一貫してマイナス圏での推移となり、結局10円安と小幅に安く取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆8054億円となりました。東証33業種はパルプ・紙、証券商品先物、陸運業、小売業など12業種が上昇した一方で、ゴム製品や鉱業、空運業など21業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)、ファーストリテイリング(9983)、トヨタ自動車(7203)、ソフトバンクグループ(9984)、三井住友(8316)は下落しました。一方で三菱UFJ(8306)、東海カーボン(5301)、ソニー(6758)、ファナック(6954)、資生堂(4911)は上昇しました。材料が出たところでは、住宅の注文販売などを手がける三栄建築設計(3228)が10%超の大幅安となりました。今期の営業利益予想を従来の104億円から79億円に大きく下方修正したことが嫌気されました。一方で5-7月の3ヶ月の営業利益が前年同期比25%増と好調だった育児用品のピジョン(7956)は3.2%高と堅調でした。

【VIEW POINT: 明日への視点】
米国市場が休場で材料難のなか、日経平均は方向感が出にくく小幅に続落しました。本日の大引け後には小売各社が8月の月次売上高を発表しました。ファーストリテイリングの国内ユニクロの既存店売上高は前年同月比8.8%増と好調だったほか、ABCマート(2670)、良品計画(7453)、ユナイテッドアローズ(7606)はいずれも既存店売上高が堅調だったようです。明日のマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)