1.概況
本日の日経平均は4円安の2万2865円と小幅に下落し9日ぶりの反落となりました。東証2部指数や新興市場のマザーズ指数も上昇しましたが、TOPIXやJPX日経400は小幅に続落しました。昨日の米国市場で主要指数が下落し、ドル円がやや円高に振れたことを受け日経平均は136円安の2万2733円と反落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に191円安まで下げ幅を広げましたが、その後は徐々に持ち直しました。前場を39円安で終えた日経平均は、後場寄り後にさらに下げ幅を縮めるとプラスに転じました。その後再びマイナス圏に沈むなど昨日の終値を挟んだ一進一退のもみ合いとなりましたが、結局4円安と小幅に反落して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆4085億円となりました。東証33業種は医薬品や精密機器、サービス業など9業種が上昇した一方で、石油石炭製品や保険業、鉄鋼など24業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)やソフトバンクグループ(9984)、ソニー(6758)は上昇しましたが、昭和電工(4004)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、アステラス製薬(4503)、スルガ銀行(8358)、ファナック(6954)がいずれも下落しました。中でも一部報道で関連会社に行った一部融資を創業家の会長が私的流用していた疑いがあると報じられたスルガ銀行は6%近い大幅安となりました。その他材料が出たところでは、旅行会社のエイチ・アイ・エス(9603)は5-7月の3ヶ月の決算が増収営業増益で堅調だったことを受け5%超の大幅高となりました。また、音響機器メーカーのフォスター電機(6794)は自社株買いを発表したことが好感され15%近い大幅高となっています。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は一時200円安近くまで下落しましたが持ち直して一時プラスに転じるなど底堅さを示しました。来週こそ2万3000円の節目を終値で回復することができるのか注目されます。8月の日経平均は月間で311円の上昇と3ヶ月連続で上昇しました。9月は引き続き米中貿易戦争や一部新興国の通貨安、自民党総裁選などが注目材料となってきそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)