1.概況
本日の日経平均は21円高の2万2869円と小幅に上昇し8日続伸となりました。東証2部指数や新興市場のマザーズ指数も上昇しましたが、TOPIXやJPX日経400は下落と主要指数は高安まちまちでした。昨日の米国市場で主要指数が続伸し、ドル円も円安に振れたことを受け日経平均は171円高の2万3020円と大幅に続伸して寄り付きました。日経平均は上げ幅を180円余りまで広げましたがやはり2万3000円を上回ったところでの上値は重く、その後は徐々に上げ幅を縮めました。10時半頃から急速に上げ幅を縮めて一時はマイナスに転じる場面もあった日経平均は前場を35円高で終えました。日経平均は後場に入って再びマイナス圏に沈みましたがすぐにプラス圏に浮上するとその後は小幅高での推移が続きました。日経平均は結局21円高と小幅に上昇して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆6338億円となりました。東証33業種はその他製品や鉱業、水産・農林業など16業種が上昇しました。一方で精密機器や輸送用機器、電気・ガス業など17業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が2%近く上昇したほか、ソフトバンクグループ(9984)、ソニー(6758)、ファーストリテイリング(9983)も上昇しました。一方でリクルートホールディングス(6098)、三菱UFJ(8306)、トヨタ自動車(7203)、JXTGホールディングス(5020)などが下落しました。材料が出たところでは、書店チェーンの文教堂グループホールディングス(9978)が一時ストップ高となり終値でも15%超の大幅高となりました。村上春樹氏がノーベル文学賞の代わりとなる賞の最終候補に残ったと報じられ、思惑買いが出たようです。また、外資系証券が「買い」の投資判断でカバレッジを開始したキリンホールディングス(2503)が1.7%高と堅調でした。

【VIEW POINT: 明日への視点】
本日も日経平均は2万3000円の節目を突破できませんでした。明日の取引で2万3000円回復となるのか、来週以降に持ち越しとなるのか注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)