1.概況
本日の日経平均は197円高の2万2799円と5日続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。中でもマザーズ指数は3%近い大幅高となりました。先週末の米国市場で主要指数が上昇し、S&P500やナスダック総合指数が史上最高値を更新したことを受け日経平均は91円高と続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も上げ幅を広げると2万2800円台を回復する場面がありました。前場を157円高で終えた日経平均は後場に入っても堅調に推移すると14時5分に236円高と1日の高値をつけました。引けにかけてやや上げ幅を縮めた日経平均ですが、結局197円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆8434億円と引き続き低水準でした。幅広い銘柄が上昇し東証33業種は非鉄金属や石油石炭製品、電気機器などの30業種が上昇しました。一方で空運業、海運業、鉱業の3業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップの任天堂(7974)が2.6%高となったほか、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、村田製作所(6981)、スルガ銀行(8358)、三菱UFJ(8306)が上昇しました。中でもスルガ銀行は8%近い大幅高となっています。一方でKDDI(9433)は1.7%安と軟調でした。材料が出たところでは、8億円を上限とした自社株買いを行うと発表したネット広告のファンコミュニケーションズ(2461)が3%近く上昇しました。一方で新株の発行と株式の売出しを発表した沖縄を地盤とする琉球銀行(8399)は12%超の大幅安となっています。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は先週末まで4日続伸と利益確定売りが出やすい状況の中でもしっかりと上昇し、2万3000円の節目が射程に入ってきました。予想PERは13倍強とまだまだ割高感はなく、ファンダメンタルズ面から見るとあっさりと2万3000円を突破しても不思議ではありませんが、引き続きマーケットの売買代金が少ない中で節目を突破できるかが今週の注目材料と言えそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)