NYダウ: 25758.69  △89.37 (8/20)
NASDAQ: 7821.01  △4.68 (8/20)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は米中貿易摩擦緩和への期待が引き続き相場を支え3日続伸となりました。58ドル高でスタートしたダウ平均はまもなくして120ドル高まで買われた後一旦50ドル高程度まで弱含みましたが、昼にかけて持ち直すと午後は大きく押すことなく堅調に推移しました。結局ダウ平均は89ドル高の25,758ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も4ポイント高の7,821ポイントとなっています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材やエネルギー、資本財・サービスなどの8業種が上げました。一方で公益事業と情報技術、生活必需品の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向
投資判断と目標株価の引き上げを受けてナイキ(NKE)が3%余り上昇しダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、強い国内需要や運賃上昇が見込まれるとの指摘を受けて航空株が軒並み買われました。アメリカン航空グループ(AAL)が6%近く上げたほか、ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス(UAL)やサウスウエスト航空(LUV)、デルタ航空(DAL)なども3%以上上げています。電気自動車のテスラ(TSLA)は目標株価の大幅な引き下げを受けて一時5%以上下げる場面もありましたが、売りが一巡すると値ごろ感からの買いが入り1%近く上げて取引を終えています。さらに決算が市場予想を上回った化粧品のエスティ・ローダー(EL)も3%を超える上昇となりました。一方でメディア大手のニューズ・コーポレーション(NWSA)が投資判断の引き下げを受けて2%以上下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.04%低い2.82%となりました。ドル円は円高に振れ110円近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は円高を受けて軟調なスタートが予想されます。ドル円の動向をにらみながらの展開となりそうですが、PERが13倍割れとなるなどバリュエーション面で割安感がみられるなかで日経平均が下げ渋るかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)