1.概況
本日の日経平均は71円安の2万2199円と小幅に反落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。先週末の米国市場で主要指数は上昇しましたが、ドル円がやや円高に振れるなど強弱材料が入り交じる中日経平均は3円安とほぼ横ばいで寄り付きました。日経平均は寄り付き後に小幅なプラスに転じる場面がありましたが、上値は重く再びマイナスに転じるとその後は下げ幅を広げる展開となり10時24分に119円安と1日の安値をつけました。その後は値を戻し前場を39円安で終えた日経平均は後場に入ると小幅なマイナス圏でのもみ合いとなりました。引けにかけてやや下げ幅を広げた日経平均は結局71円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆6766億円と4月2日以来約4ヶ月半ぶりの低水準でした。東証33業種はその他製品や不動産業、パルプ・紙などの7業種が上昇しました。一方で非鉄金属や倉庫運輸関連、金属製品など26業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が3.5%高となったほか、ファーストリテイリング(9983)、三菱UFJ(8306)、資生堂(4911)が上昇しました。一方でソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、ユニー・ファミマ(8028)、ソニー(6758)、スズキ(7269)が下げています。材料が出たところでは、防犯カメラシステムなどを手がけるあいホールディングス(3076)が8%近い大幅安となりました。先週末に行った決算発表は増収増益で今期予想も増収増益だったものの、今期の営業利益予想が市場予想を下回ったことから売りが膨らんだようです。また、大手証券が目標株価を引き下げたフリマアプリのメルカリ(4385)も2.7%安と軟調でした。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は小幅に反落しました。日経平均の予想PERは13倍程度と割安感があり下値模索とはなりづらい一方で、貿易戦争やトルコ問題などのリスク要因から上値追いともならず様子見姿勢が強まり売買高が低迷しているようです。今週は米国で20日から27日まで開催される中国製品に課される関税についての公聴会や24日にパウエルFRB議長が米ジャクソンホールで行う講演が注目材料と言えそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)